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» 2014年09月05日 07時00分 UPDATE

なぜ人は“動く”のか:開始から10カ月で購読者数1万人突破――ホリエモンのメールマガジン (1/2)

「1万人コンサート」「1万人動員!」など、大人数を象徴する数字として頻繁に登場する1万人。では、実際に1万人を動かすにはどのような条件を満たす必要があるのだろうか? 今回は、ホリエモンこと堀江貴文氏の有料メールマガジンを例に考えます。

[本田哲也, 田端信太郎,Business Media 誠]

集中連載「なぜ人は“動く”のか」について

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本連載は、本田哲也、田端信太郎著、書籍『広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい。』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)から一部抜粋、編集しています。

 映画『アナと雪の女王』は、なぜ1000万人を動かしたのか?
 LINEは、なぜ4億ユーザーの心をつかんだのか?
 誤発注されたプリンは、なぜ完売したのか?

インターネットの普及などにより流通する情報量が爆発的に増える一方、生活者はネットやHDDレコーダーなどを活用し、自分で情報を選択するようになっています。そんななか、旧来のマス広告やメディア露出では、昨今、人は動かなくなっています。

大々的な広告キャンペーンやメディア展開をせずに人を動かすことに成功した事例を、1000人、1万人……、1億人、10億人と、スケールごとに分析。生協のプリン誤発注からアナと雪の女王、LINEまで、そのヒットの秘密を探っていきます。

広告・メディア業界人はもちろん、企業経営者、マーケティング担当者も必読の一冊です。


1万5000人の読者を擁する有料メールマガジン

 有料メルマガブームの火つけ役となったのは、ホリエモンこと堀江貴文氏である。有料メールマガジン「堀江貴文のブログでは言えない話」を2010年2月に開始。2011年6月に収監された後も、獄中から発行し続け、2011年11月29日には読者数1万人を突破したと報じられた。

 まぐまぐが有料メールマガジン「まぐまぐプレミアム」を始めたのは2001年8月。歴史の長いビジネスモデルにもかかわらず、今になって脚光を浴びているのはネット上でテキストコンテンツに課金しようとするさまざまな試みが失敗してきたなか、一番成功しているのが有料メルマガだとされるからだ。iPadが登場した2010年は電子書籍元年として華々しく話題になったものの、単体で成立するビジネスにまでは至らなかった。そこで電子書籍に変わって浮上してきたのが有料メルマガだった。

ks_horiemon.jpg 「堀江貴文のブログでは言えない話」は毎週月曜に発行(出典:ビジスパ)

 もっとも、大半の有料メルマガの発行部数は明らかにされていない。前述の堀江氏がニコニコ超会議(※1)で語ったコメントによると「例えばメルマガで1万5000人くらいいますが、津田さんのメルマガもさっき聞いたら8000〜9000くらい。藤沢数希さんのメルマガも5000人超えてる」。

(※1)ニコニコ超会議:動画サイト「ニコニコ動画」を再現するというコンセプトで開催されたリアルイベント。2014年は会場来場者12万4966人、ネット来場者759万5978人。

 話題になる有料メルマガは600〜900円程度の価格帯が多いが、この価格帯はスタッフを雇えるようなレベルの人たちの“メジャーリーグ”だという見方もある。堀江氏のコメントで名前が挙がっているジャーナリスト・メディアアクティビストの津田大介氏は編集者を雇い、一定のクオリティを保たなければ、購読者数を維持できないというスタンス。

 「有料メルマガを配信して感じたのは300人が1つのラインだということです。300人以上になるとモチベーションも上がるし、良いスパイラルに入ると思います」とも語っている。

ざっくり言うと……

  • 堀江貴文氏の有料メールマガジンは開始から約10カ月で購読者数1万人突破。
  • 市場は拡大したといわれているが、各メールマガジンの購読者数は明らかにされていない。
  • 600〜900円といった価格帯のメールマガジンには編集者が必須という意見も。
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