コラム
» 2014年08月28日 07時00分 UPDATE

消費者理解コトハジメ:「レガシィ男」と「ゴルフ男」 (1/2)

2014年7月の新車販売の結果が公表されました。スバルが米国市場で伸びています。今回は、スバルの「レガシィ」に乗る男性を、価格帯が近い「VWゴルフ」に乗る男性と比較して見てみます。

[大久保惠司,Business Media 誠]
誠ブログ

 今回はクルマの話です。スバル(富士重工業)が好調で、とくに米国市場で伸びています。2014年7月の新車販売の結果が公表され、前年同月比27%の大幅増。32カ月連続で前年実績を上回っています。

 いま日本では軽自動車が売れているわけですが、スバルは2012年に、伸びている軽自動車の生産から撤退しています(現販売車種はダイハツ工業の車種のOEM)。「スバル360」を知っている人も少なくなってきた印象ですが、原点である軽自動車を捨て、独自技術である「水平対向エンジン」や「AWD」の技術を活かせる分野に集中した商品開発を行う戦略にシフトしたのだと思います。グループ会社であるトヨタ、ダイハツとのすみ分けという側面も強かったとは思いますが……。

 今回はリクエストをいただいた「レガシィ男」を見てみます。比較対象は価格帯が近い「VWゴルフ」にしました。

「レガシィ男」はアウトドア・スポーツ好き

 「シングルソース・消費者パネル『ぺるそね』」でレガシィを検索すると車種がいろいろと分かれています。サンプル数の関係で、今回は「レガシィツーリングワゴン」のユーザーを見てみたいと思います。

※ぺるそね=約3万人の消費行動データをもとに、ターゲットとなる人々のライフスタイルを読み解けるナレッジベースサービス。データは2013年8月調査のもの(n=3万473)。

 レガシィツーリングワゴンのユーザーは、195人。ジャンルのシェアでは1.0%。男性が約7割を占めています。オプションの種類が豊富、運転の楽しさがある点で選ばれ、ブランドやデザインで選ぶ人が多いのが特徴です。7割を占める男性が136人。この人たちを「レガシィ男」としましょう。

ks_legacy.png

 レガシィ男の価値観は「いいモノをできるだけ長く、大切に使いたいと思う」と「周囲の人からアドバイスを求められることがよくある」という傾向が強く表れています。そして、思われたいセルフイメージは「懐が深い、包容力がある」および「頼りがいのある」が強く上がってきます。なんだかレガシィのイメージがそのまま反映されていると思いませんか?

 平均世帯年収は全体より79万円も高くなっています。平均年齢は51.2歳。50代もやや多く出ていますが、35〜39歳が男性全体と比較した対比倍率が高くなっています。現居住地域では東京都が少なく、地方が多いのも特徴です(ぺるそねは70歳以上までサンプルを収集しているため、平均年齢は高く出ます)。

 クルマが好きで、趣味が「ドライブ」と答えている人は、男性全体と比較し1.8倍。また「D.I.Y(日曜大工)」が1.7倍、「写真撮影」「園芸・ガーデニング」「スポーツ・フィットネス」などが1.3〜1.4倍の対比倍率で出現しています。家の中で楽しむ趣味よりも屋外で楽しむ趣味のほうを好みます。

 行っているスポーツは、レガシィツーリングワゴンとの親和性もあるのでしょうが「スキー・スノボ」が3.3倍。「ゴルフ」や「釣り」などが1.5〜1.6倍の出現率となり、アウトドア・スポーツを好んでいるのが分かります。

「ゴルフ男」は犬が好き

 比較対象として選んだ「フォルクスワーゲン ゴルフ」のユーザーを見てみましょう。「ぺるそね」で「VWゴルフ」を検索してみるとユーザーは181人。シェアは0.9%。こちらは男性比率が少し下がって57.5%。「ブランド」で選ぶと答えた人が多くなっています。このうちの104人が男性ユーザーとなりますが、この人達を「ゴルフ男」としましょう。

ks_golf.png

 ゴルフ男は「ブランドものを持つのが好き」で「新商品の情報はマメにチェックしている」人たちです。「信念・ポリシーがある」「懐が深い・包容力のある」と思われたいと考えている人たちです。

 平均世帯年収は男性全体と比較し225万円も高くなっています。レガシィ男よりもさらに146万円高収入です。平均年齢は52.4歳で、45〜59歳までの対比倍率が男性全体と比較し、1.2〜1.6倍高くなっています。居住地域は「レガシィ男」とは逆に、東京都、神奈川県、千葉県など首都圏が高めに出ています。

 趣味は「海外旅行」「ペットの世話・飼育」が男性全体と比較した対比倍率が2.3倍と高く、「ドライブ」が1.9倍、「写真撮影・映像撮影」「スポーツ・フィットネス」「アート鑑賞」が1.6倍となっています。スポーツは「スキー・スノボ」が2.6倍、「テニス」が2.4倍「ゴルフ」が1.6倍となっており、アウトドアスポーツ一辺倒とはならないようです。

 また、ペットを飼っている人たちが多く、犬と猫のうち、どちらかというと「犬派」です。「大型犬」が4.2倍、「中型犬」が2.3倍、「小型犬」が1.8倍となっています。「猫」は全体の半分程度の出現率です。「ゴルフ男」は、あまり猫が好きではないようです。

       1|2 次のページへ

注目のテーマ

ITmedia 総力特集