「館内案内」自分のスマホへ 八景島シーパラダイスがiBeaconに対応水族館×Beacon

» 2014年08月18日 13時25分 公開
[Business Media 誠]

 「ジンベエザメってどれだけスゴイ?」「イルカショーはどこで何時からですよ」──自分のスマホが自動的に「館内案内」をしてくれる、スマホとIT技術を利用した新たなテーマパークの楽しみ方が広がってきた。

 横浜・八景島シーパラダイスを運営する横浜八景島とベイシスイノベーションは8月18日、国内初(同社調べ、2014年8月現在)のiBeaconを使った水族館情報配信サービスの試験導入を始めた。

photo 横浜・八景島シーパラダイスのWebサイト

 iBeaconは、アップルのスマートデバイス向けOS「iOS 7」以降で標準搭載された新たな通信プラットフォームの仕組み/機能の名称。近距離無線通信規格「Bluetooth Low Energy(BLE)」を用い、対象から最大10メートルまで範囲の利用者に限って何らかのアクションを起こせることを特徴とし、今後のオンライン(スマホ経由の情報)からオフライン(実行動)を促す、O2O(Online to Offline)マーケティングの切り札になると言われている技術だ。

 来場者は事前に専用アプリ「beaconnect(ビーコネクト)」をスマートフォンへインストールしておくことで、島内4つの水族館「アクアミュージアム」「うみファーム」「ドルフィンファンタジー」「ふれあいラグーン」など、来場者が今いる場所に合わせた水族館内の生きもの情報・豆知識やイベント情報を自動的に配信する。

 自身が持つスマートフォンへ情報を示してくれる新たな体験として、来場者の満足度や利便性を高めるのが狙い。提供社側も館内のナビゲーションや知らせたい情報を効果的に通知できること、さらに来場者の動きなどを解析し、今後の効果的な展示内容や導線を考察する調査などにも役立てる。今回は島内の約40カ所へビーコン発信器を設置した。

photo iBeaconシステムとスマホアプリ「beaconnect」により、現在地に応じた個別の情報を利用者自身のスマートフォンへ自動配信する

 Beaconシステムは、ベイシスイノベーションが提供するビーコンサービス「beaconnect」を採用。試験導入期間は2014年8月18日〜9月30日。

photo Beaconシステムは、来店検知やポイント/クーポンの配信、スタンプラリーのようなゲーム要素、館内ナビゲーションや誘導、サイネージなど、利用者個別に情報を配信する施策に導入例が進んでいる

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