他人から見たら不思議なルールなのですが、当人たちには当たり前なので、あえて変える必要が見当たらない。だから、ルール改訂はいつまでもなされない、ということになるのです。……ね、あなたの職場でも似たようなことが、起きているでしょう?
この状態を打破してくれるのは、新参者。例えば、職場だったら新卒の新入社員や中途入社した人、転勤してきた人、などがそれに当たるでしょうか。彼らに対して、職場に早くなじんでもらおうと、さまざまなローカルルールを周囲のメンバーがレクチャーするはずです。そこで伝えていることの中に、こう添えられていることがあれば、要注意です。
「ウチではこういうやり方だから」
この言葉を添えて伝えるということは、そのルールが特殊である、もしくは独自性が強いと、伝える当人が認識しているということに他なりません。そのルールは、職場内の様々なことを円滑に進めるために設けられたものなのかもしれませんが、いつまでも金科玉条、最も重要なルールであるとは限らない。
時代遅れになっているかもしれない、世間の常識から乖離しているのかもしれない、コンプライアンスの観点からやってはいけないことになっているのかもしれないと、本来は見直しをする必要があるでしょう。
しかし、当人たちからしたら常識であるという罠から抜け出ることは難しいですし、新参者はルールを覚えることに手一杯で、そのルールの間違いや、時代遅れであることを指摘するには至りません。
違和感があると伝えても、周囲は納得しない、もしくは分かっていても改める労力を考えるとスルーしておいてほしいと願って終わり、というケースも多いようです。それが分かっているから「ウチではこういうやり方」と念を押すのでしょう。
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