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» 2014年08月08日 08時00分 UPDATE

杉山淳一の時事日想:「イッパンジン」がドクターイエローの写真を撮る理由 (1/5)

「なぜ鉄道が好きなんですか」という問いかけは実に不毛だ。趣味は誰もが持っている。その対象が鉄道だったに過ぎない。では逆に聞きたい。「なぜ鉄道好きではないアナタが、スマホカメラでドクターイエローを撮るんですか」と。「趣味」の正体とは何なのか。

[杉山淳一,Business Media 誠]

 「なぜ山に登るのですか」「そこに山があるからだ」

 これは、趣味に対する愚問と名答の例である。

 「なんで鉄道が好きなんですか」「鉄道趣味っていろいろ分野があるんでしょ」

 鉄道趣味者はときどき「イッパンジン」の興味の対象になる。「イッパンジン」はネットで散見される言葉だ。鉄道に限らず、趣味を持つ人が、同じ趣味を持たない人々を指す。鉄道趣味者は、これらの問いかけに対する返答にしばしば困惑する。「好きなんだから好きなんだよ」と言うしかない。

 答えはある。鉄道の魅力を語れば尽きない。でも全部説明するなんて面倒だ。「好きだから好き」で勘弁してほしい。実は「答えがない」という場合もある。私は「赤ん坊の頃、ボクが泣いてぐずると、母に踏切に連れて行かれたんですよ。電車を見て泣き止んだそうです。電車が親だと思ったのかも」と説明する。ヒナ鳥か。

photo 子どもの頃から、このあたりで電車を見て育った
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