「綾鷹」担当者に聞く、ペットボトル緑茶のラインアップ戦略「8年かかった新商品」の理由(3/3 ページ)

» 2014年07月08日 15時00分 公開
[池田憲弘,Business Media 誠]
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ペットボトル緑茶で勝つために

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池田: 市場も上向きで、新商品も多い。ペットボトル緑茶って、すごくライバルが多い市場だという印象を受けます。最近はコンビニなどもプライベートブランドでお茶を出していますし、全部で10種類くらい並んでいる印象です。そういった状況で、勝ち残る秘けつはあるのでしょうか。

宗方: シンプルな答えとしては「おいしい味の商品を作る」。ですが、もちろん簡単なことではありません。「綾鷹」もいろいろな工夫をしていますが、やはりユーザーが「また飲みたい」と思ってくれるようなモノでないと定着しませんね。

池田: それはペットボトル緑茶ならではの難しさなんですかね?

宗方: 緑茶は他のカテゴリに比べて、製品が普及するまでにかなり時間がかかるんです。お茶って日常的に飲むものじゃないですか。日本人の文化に根付いているし、ブランドへの愛着が強く、他製品へのスイッチもなかなか起こらない。そのため、新しい製品が参入しにくい面があるんです。

 だからこそ、味やリピート率が重要になる。「綾鷹」はほかの製品に比べて、消費者のリピート率が高いというデータが出ています。今回出した「綾鷹まろやか仕立て」もそういう製品になってくれればと。

池田: 「綾鷹まろやか仕立て」もまた、数年かけてブランドを確立させていくわけですね。

宗方: そうですね、新しいCMも始まりましたが、今年はまず、お客様に知っていただくことが大事なミッションになります。

池田: 「ペットボトル緑茶って、たくさんあるけど商品ごとの差がなんか分かりにくい……」と思っていた身としては、ブランド構築にこうした戦略があるとは驚きでした。本日はどうもありがとうございました。

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