出先の打ち合わせが終わり、コンビニでお茶を買ってほっと一息。外出先でも、社内でも、家でも――日常でペットボトルのお茶を飲むシーンは増えているが、あなたはどういう基準でお茶を選んでいるだろうか。飲料メーカー各社はそれぞれブランドを出しているし、同じブランドでも異なる味を出していたりする。
売れるお茶、売れないお茶の違いはどこで出るのか。売れ筋のお茶は変わっているのか……今回は、新シリーズ「綾鷹まろやか仕立て」を投入した「綾鷹」のラインアップ戦略に注目してみよう。日本コカ・コーラ マーケティング本部 緑茶グループの宗方亮氏に話を聞いた。
編集部池田: 先日「綾鷹」の新ラインアップ「綾鷹まろやか仕立て」が発売になりましたね。「綾鷹」と飲み比べてみたのですが、「綾鷹」は確かに急須で入れたお茶のような、深みのある味を感じた一方で、「綾鷹まろやか仕立て」は「綾鷹」のような深みのある味わいとともに、後味がすっきりしていると感じました。
「綾鷹」が世に出たのは2007年ですよね。“8年かかった新商品”ということをCMでも強調していますが、逆にどうして8年かかったのでしょう。
宗方: そうですね。今回初めて、この「綾鷹まろやか仕立て」をレギュラーのラインアップに追加しました。ベースとなる商品がしっかりしていないと、ラインアップを増やしても共倒れになってしまうことが今までの経験から分かっていたので、まずは「綾鷹」のブランドを確立させることを優先して進めたのです。
池田: ブランドって2〜3年も売り続ければ確立するものだとイメージしていたので意外です。ちなみに「ブランドが確立した」というのは、何を基準に判断するんですかね。売り上げでしょうか?
宗方: 売り上げは重視する点ですね。現在「綾鷹」は、社内の緑茶カテゴリーで最も売れた製品となっています。全商品の中でも4番目の売り上げです。発売から累計で10億ドル売ったという「ビリオンダラーブランド」にも認定されました。こうした状況から、会社の基幹ブランドになったと判断したんです。
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