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» 2014年07月02日 08時00分 UPDATE

松岡功の時事日想:なぜ住基ネットに採用されたのか 「手のひら静脈認証」の実力 (1/4)

住基ネットを参照する職員の認証にどんなシステムが使われているかご存じだろうか。「手のひら静脈認証装置」が7月から本格導入された。生体認証方式はいくつかあるが、なぜ手のひら静脈認証か、装置を納入したキーパーソンにその決め手を聞いた。

[松岡功,Business Media 誠]

著者プロフィール:松岡功(まつおか・いさお)

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ITジャーナリストとしてビジネス誌やメディアサイトなどに執筆中。1957年生まれ、大阪府出身。電波新聞社、日刊工業新聞社、コンピュータ・ニュース社(現BCN)などを経てフリーに。2003年10月より3年間、『月刊アイティセレクト』(アイティメディア発行)編集長を務める。(有)松岡編集企画 代表。

 主な著書は『サン・マイクロシステムズの戦略』(日刊工業新聞社、共著)、『新企業集団・NECグループ』(日本実業出版社)、『NTTドコモ リアルタイム・マネジメントへの挑戦』(日刊工業新聞社、共著)など。ITmedia エンタープライズでも「Weekly Memo」を連載中。


photo 地方公共団体情報システム機構が採用した富士通の手のひら静脈認証装置「PalmSecure」

 住民基本台帳ネットワークシステム(以下、住基ネット)を運用管理する地方公共団体情報システム機構(J-LIS)が、富士通の手のひら静脈認証装置「PalmSecure」を“操作者認証用照合情報読取装置”として採用。2014年7月から全国の地方公共団体(約1800団体)と行政機関で稼働されることになった。

 住民基本台帳は、氏名、生年月日、性別、住所などが記載された住民票を編成し、住民に関する事務処理の基礎となるもの。2003年に導入された住基ネットは、その情報を全国共通で本人確認できるようにしたシステムである。重要な個人情報のため厳重なセキュリティが求められる。これまで地方公共団体の職員が住基ネットを利用するには、ICカードとパスワードによる操作者の認証をもってシステムへのログインが行われてきた。

 しかし、住民情報などの漏えいによる不正使用が後を絶たない課題から、同機構はさらなるセキュリティ強化を図るために生体認証の導入を決定。生体認証の中でも高精度で偽造が困難な点を評価し、「手のひら静脈認証装置」の採用に踏み切った。

 なぜ「手のひら静脈認証」なのだろうか。

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