王者「ガリガリ君」を倒したのは? ロッテアイスの戦略が面白い仕事をしたら“レシート”が集まった(前編)(7/7 ページ)

» 2014年06月25日 08時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]
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ロッテアイスのマーケティング戦略

土肥: 面白いですねえ。1本の矢では勝てないので、2本、3本の矢で勝ちにいく、といった感じ。

 コンビニの冷蔵ケースはものすごく小さいですよね。なので、コンビニからは「ロッテアイスさん、『雪見だいふく』は夏にあまり売れてないんで、ケースの中から外しますね」と言われているかもしれない。でも、そこで「分かりました」と引き下がっていては、厳しいアイス市場の中では勝ち残れない。

 そこで「いや、待ってください、コンビニさん。『雪見だいふく』を外すとスペースができますよね。そこに夏に強い『スイカバー』を置いてくださいよ」といった会話があるような気がしますね。

 ただ、夏だけ、冬だけ……というのは不安定なので、1年を通して売れる商品「爽」については、「コンビニさん、この商品は外さないでくださいよ。『ガリガリ君』や『PARM』などには負けているかもしれませんが、そこそこ売れているんですから」といった売り込みをしているかもしれない。

平野: ですね。

土肥: それにしても、レシートのデータからロッテアイスのマーケティング戦略が見えてくる、というのは面白いですね。おっ、15位に「レディーボーデン」がランクインしていますね。これもロッテアイスが製造している。この「レディーボーデン」からも何か読みとれることがありますか?

平野: 実は、あるんですよ。それは……。

レシートのデータからレディーボーデンのどんなことが読みとれたのか?

つづく

編集部からのお知らせ:

 取材に応じていただいたブレインパッドの平野さんはITmedia ニュースで連載「データサイエンティストの視点」を担当されています。今回のアイス関連については、連載(真夏のアイスNo.1の座はどれに!? 購買データ分析で見る「アイス28種“総選挙”」)の中でも紹介していますので、あわせてご一読ください。


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