時の記念日に寄せて──「時刻」と「時間」、きちんと使い分けていますか?杉山淳一の時事日想(4/4 ページ)

» 2014年06月13日 08時00分 公開
[杉山淳一Business Media 誠]
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「時刻」と「24時間制」こだわるヤツは……

 鉄道だけではなく、ビジネスにおいても24時間制の方が合理的だ。そして「時刻」と「時間」は明確に使い分けるべきだ。オンライン国語辞典『デジタル大辞典』『大辞林 第三版』ともに、「時間」の項目の一つめの意味を「時の長さ」「時刻と時刻の間」とし、次に「時の流れの中の、ある一点。時刻」と併記している。実に嘆かわしい。辞書が現状を追認してどうする。

 ……と、このように「時刻」と「24時間制」にこだわる人が身近にいたら、その人はきっと鉄道オタクである。気を付けよう。

 ……ではなくて、少なくとも「時刻」については、鉄道オタクの考え方が正しい。「時刻」は「時間」の意味のひとつではない。「時刻」は「時間」と同格か、それ以上の重みがある。時の流れの中の、かけがえのない一瞬である。列車の発車や到着だけではない。出生や臨終など、人生の大切な記憶も「時間」ではなく「時刻」として、心の中に文字通り「刻み」つけようではないか。

photo 時刻表のに並ぶ数字は「時刻」。山陽電機鉄道の「人丸前」駅は日本標準時子午線上にある

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