空港で人気のお土産、1位「じゃがポックル」2位「白い恋人」――なぜ売れる？：北海道土産が人気

[池田憲弘，Business Media 誠]

　旅行の楽しみの1つ、「おみやげ」。旅先から帰る日に駅や空港で買うパターンが多いと思うが、どういった商品が人気なのだろうか。

　全日空商事が、ゴールデンウィーク中（2014年4月25日〜5月6日）における、空港内ギフトショップ「ANA FESTA（エーエヌエー フェスタ）」の売り上げを調べたところ、最も売れたお土産は、北海道土産として知られる「じゃがポックル」だったという。2位以下は「白い恋人」、「博多通りもん」、「マルセイバターサンド」、「ロイズ生チョコ」……と続く。実に、トップ10のうち半数が北海道土産となっているのだ。

「ANA FESTA」お土産販売数ランキング
順位	商品	個数
1位	じゃがポックル（ポテトファーム）	2万4012個
2位	白い恋人（石屋製菓）	2万1186個
3位	博多通りもん（名月堂）	1万4791個
4位	マルセイバターサンド（六花亭）	1万2383個
5位	ロイズ生チョコ（ロイズコンフェクト）	9122個
6位	開拓おかき（北菓楼）	9102個
7位	めんべい（山口油屋福太郎）	8812個
8位	東京ぼーの（D＆Nコンフェクショナリー）	8506個
9位	真空パックシウマイ（崎陽軒）	7191個
10位	キットカット（日本ネスレ）	6927個

　ANA FESTAは、ANAが就航する国内の34空港で展開するギフト・フードショップ。地域ごとの商品を中心に取り扱っており、各店舗間で売り上げの傾向が大きく異なる。例えば北海道の新千歳空港では「白い恋人」が1位だが、関東の羽田・成田空港では「東京ぼーの」が1位だ。大阪の伊丹空港では「赤福餅」、福岡空港などの九州エリアでは「博多通りもん」、那覇空港では「雪塩ちんすこう」がそれぞれ1位となっている。

海外からの観光客でランキングに変化

　こうした売り上げデータは以前から収集していたが、一般向けに発表するのは初めてとのこと。年によってランキングの順位に変化はあるのか聞いてみたところ、「国際空港が増えてからランキングが大きく変わった」（担当者）という。海外からの観光客に人気のある製品が上位にくるようになったためだ。

　今回、全体ランキングで上位に入った「じゃがポックル」や「白い恋人」は、特に日本への来訪者数が多いアジア系の人々に人気が高い製品という。特に白い恋人については、「中国のテレビ番組で取り上げられてから一気に人気が出た」（担当者）そうだ。

　また日本みやげの“研究”も進んでいるという。「中国人は多数ある『日本に行ったら買いたいお土産ランキング』などで有名な商品を知った上で、特定の商品を目当てに買いに来る客も多い。最近では、日本にいながらタブレットなどでお土産ランキングのWebページをチェックして買いに来る客もいる」（担当者）

　10位にランクインしたキットカットも、アジア圏からの観光客に人気がある商品だ。2012年に登場した「キットカット オトナの甘さ」の抹茶も、アジア圏から来た観光客に人気で、2013年2〜8月で約900万袋を売り上げたという。今後の“お土産市場”は、国内ではなく海外からの観光客にどう商品をアピールするかがカギになりそうだ。