鈴木: ということで、最後のマップを見ていただけますか。マクドナルドのコーヒーは「コク・苦味型」に対して、ミスドは「あっさり・酸味型」。
両社にどのような狙いがあるのか分かりませんが、このマップから言えることは、マクドナルドのコーヒーはスタバの味に近い。一方、ミスドのコーヒーはドトールの味に近い。スタバとドトールほどの差はありませんが、マクドナルドとミスドもよく似た構図がうかがえますね。
土肥: なるほど。ただ、スタバとドトールのように、コーヒーによって「お客の住み分け」はできていないと思うんですよね。「マクドナルドのコーヒーは嫌いだから、ミスドに行こう」とか「ミスドのコーヒーは薄いから、マクドナルドに行こう」という人は少ないはず。
コーヒーを飲むためにお店に行くのではなく、マクドナルドであればハンバーガーを食べに、ミスドであればドーナツを食べに、お店に行く。なのでマクドナルドはミスドのコーヒーを意識しているのではなく、ハンバーガーに合うコーヒーを意識してつくった。一方のミスドはドーナツに合うコーヒーを意識してつくった。その結果、たまたま近い味になった、ということだと思うんですよ。
土肥: ところで話は変わりますが、先ほどコンビニコーヒーのことを説明されているときに、コーヒーを飲みなれていない人は「あっさり・酸味型」の味を好む……といった話をされていました。
以前、ローソンのコーヒーを取材したときに、Pontaデータから年代別にどんなモノを購入しているか、というデータを見せていただいたんですよ。それによると、若い人はラテとかココアが多い。しかし、年配の人はブレンドコーヒーを飲んでいるんですよ。なぜ人は年を重ねると、「コク・苦味型」の味を好むのでしょうか?
鈴木: それはですね……。
(つづく)
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