なぜミニストップのソフトクリームは真似されないのか仕事をしたら“アイス”ができた(2)(2/6 ページ)

» 2014年05月21日 07時07分 公開
[土肥義則Business Media 誠]

ソフトクリームは看板商品ではなかった

土肥: ミニストップといえば「ソフトクリーム」を想像する人が多いと思うんですよ。というのも、お店の前にコーンの縁がフリフリになっているオブジェが置いていますよね。アレを見るたびに「このコンビニはソフトクリームにチカラを入れているなあ」と感じるんですよ。

 今回の取材にあたって、ちょっと調べたところ、ソフトクリームは創業当初の1980年から販売しているそうですね。以降、ずっと販売されているわけですが、やはり創業当初もいわゆる看板商品だったのでしょうか?

山盛: いえ、実は違うんですよ。ミニストップは1980年創業ということで、コンビニ界では後発組。競合他社と同じようなスタイルの店舗を出しても、なかなか特徴が出せません。じゃあ、どうしようか? と考えた結果、「コンビニ+ファストフード」のような店舗を出すことにしました。で、最初の看板商品は、フライドチキンとサンドイッチでした。サンドイッチは店内でパンを切って、ハムやレタスなどを挟んで販売していました。

土肥: 当時の写真を見ると、まるでファストフードですね。コンビニの雰囲気がまるでない。

山盛: ですよね。で、なぜソフトクリームを販売したかというと、70年代後半に第二次ソフトクリームブームがきていたんですよ。人気はありましたが、今と違ってあまり売られていませんでした。そういった環境だったので、「近くのコンビニで気軽に買うことができれば、売れるのでは」という読みがあって、販売することにしました。

創業当時、ミニストップの店内は、まるでファストフードのようだった

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