やるべきことがはっきりしているときに本を読め東大生はなぜ会社で使えないのか?(1/2 ページ)

» 2014年05月15日 08時00分 公開
[関厳,Business Media 誠]

集中連載「東大生はなぜ会社で使えないのか?」について

本連載は、関厳著、書籍『東大生はなぜ会社で使えないのか?』(中経出版)から一部抜粋、編集しています。

マジメだけど、コミュニケーション能力が低く、根性がないくせにプライドが高い!

「ゆとり世代」と「東大生」は似ています。どちらも会社では「使えない」と思われているかもしれないけど、そんなことはありません。会社で力を発揮できるように変えていけばいいだけです。

 ・すぐやれることはその場でやれ!
 ・「イケてる先輩」を見つけろ!
 ・自分の上司を管理しろ!
 ・絶対にやる「プロミスリスト」をつくれ!
 ・自分で自分にメールを送れ!
 ・入社3年目までは新聞を読むな!

「スキル」と「心構え」さえ身につければ、優秀なビジネスマンになれるのです。35歳、東大出身のコンサル会社社長がその方法を教えます!


読書はアウトプットを前提として、効率よく行う

 読者の多くに、「ビジネス書を読んだのにほとんど頭に残らなかった」という経験をしたことがあると思います。

 印象に残らなかった理由は、アウトプットを前提にインプットしていないから。知識は発揮することを前提として頭に入れなければ、なかなか身につきません。

 読書は、課題認識や自分が知りたいことが明確なときにするべきです。本を読む前には、「いま、何を知らなければいけないのか」と考えることが非常に大切です。

 私はフォトリーディングの資格を持っています。これを身につけると、効率的に本を読むことができます。フォトリーディングのポイントは「自分の目的にあった箇所だけを効率的に読む」こと。

 1冊の本は少なくとも100ページ以上ありますが、自分にとってのポイントは限られています。つまり、流し読みでいい部分がかなりある。アウトプットを前提に読めば、必要のない箇所にかける時間を減らすことができます。

中途半端な知識なら、ないほうがいい

 同時に、知っていることを漠然と増やしていくのはよくないと思います。さまざまなことを知っている人がいますが、私からすれば非常にもったいない。

 中途半端に学ぶなら、まったく学ばないほうがはるかにいいと思います。なぜかと言うと、人は物事を覚えるとき「分かった!」「そうか!」という感動があると、記憶に残りやすいようにできているから。「分かった!」「そうか!」という感動は、課題認識を持っているときに起きやすく、アウトプットを前提にしたケースであればあるほど、記憶に残るケースが増えていきます。

 課題意識が薄いときに本を読むと、何となく知っているという状態がどんどん積み上っていく。その知識が本当に必要な状況でその本を読んでも、あまり感動できないために印象に残らず、自分の身になりません。

 そう考えると、必要な感動は後に残しておくべきです。

 何かいい本を買ったとしても、現在抱えている課題に当てはまらない場合、読まずに本棚に置いておいたほうがいい。「買ったからには読まないと、お金のムダになる」と考える人は、時間と記憶効率、将来の感動をムダにしています。

 読書はアウトプットを前提として、効率よく行ってください。

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