土肥: 最後の質問です。今後、ピノを取り巻く環境はどうなっていると思いますか?
木下: その質問……会社のエラい人からもよく聞かれるんですよ。ドイさん、私の上司みたいですね(苦笑)。
土肥: (上司風に)で、どうなんだ? ちゃんとまとめたのか?
木下: うーん、正直に言って、よく分からない部分もあります。しかし、この数年の傾向を見ていると、お客さんはおいしいモノに対する反応がものすごくシビアになっています。そして、それにトライする会社が増えてきました。こうした傾向は、アイスの世界だけではありません。スイーツの世界でも同じですね。
なぜここでスイーツの話を出したかというと、アイス市場が低迷していたころ、スイーツ勢に押されていたんですよ。
土肥: ナタ・デ・ココとかパンナ・コッタに負けた?
木下: そうなんですよ。再びスイーツ勢に押されて、お客さんに「しょせんアイスだよね」と思われてはいけません。なので、私たちはおいしさを追求したアイスを提供し続けなければいけません。
また、少子高齢化の流れに対応していかなければいけない。高齢になると甘いモノから少し離れるかもしれませんが、ピノはチャンスだと思っているんですよね。
土肥: それはなぜですか?
木下: 高齢者はたくさんの量は食べないかもしれませんが、ちょっとおいしいモノを食べる傾向がある。そこで、ひと口で食べることができるピノにチャンスがあるのではと。
土肥: ふむふむ。
木下: ピノを最も食べているのは、30代の女性。アイスをよく食べる10代を囲い込めていない課題もあるので、これからは若い人たちと高齢者に「ピノいかがですか?」と食べていただく機会を増やすことが大切になってくるでしょうね。
土肥: 「うーん、この前食べたアイスおいしかったなあ。けど、なんていう商品だっけ?」と思われないように、じゃんじゃん試食する機会を増やさないと。ブランドを確立するために、スピード、スピードですね。本日はありがとうございました。
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