米国では、女性の5人に1人がレイプに遭っているという事実伊吹太歩の時事日想(3/3 ページ)

» 2014年05月08日 08時00分 公開
[伊吹太歩,Business Media 誠]
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世界中どこにいても、レイプの危険はある

 以前、この連載でインドのひどいレイプ事情に関する記事を書いた。だが、先進国の米国で――しかも教育機関である大学でも、かなりひどい状況であることが分かる。世界に名だたる伝統を持つ名門大学も例外ではないのだ。世界中のどこにいようが、女性も男性も、レイプの危険性は頭の片隅に置いておくべきなのだろう。

 レイプというのは、その定義について議論に発展することもある。密室で行われる場合が多く、レイプの加害者には、夫や彼氏、元夫や元彼氏といった人たちも含まれる場合があるからだ。またデート中に泥酔したり薬物を与えたりしてレイプに至るデートレイプも米国では問題になっている。被害者の受け取り方にも関わることであり、レイプの定義は難しい。

 ただ、米政府が制作した動画の中でデル・トロが語るレイプの定義は参考になる。デル・トロは「もし女性が同意しない、または同意できないなら、それはレイプだ。暴行だ」と語りかける。なるほど分かりやすい。

 米国の取り組みで、これからどのような影響が起きるかは分からないが、大々的なキャンペーンを開始したことで、声を上げにくい性犯罪に光を当てたことは間違いない。そこは評価すべき点である。

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