スタートダッシュがキャリアの分かれ目東大生はなぜ会社で使えないのか?(1/2 ページ)

» 2014年05月01日 08時00分 公開
[関厳,Business Media 誠]

集中連載「東大生はなぜ会社で使えないのか?」について

本連載は、関厳著、書籍『東大生はなぜ会社で使えないのか?』(中経出版)から一部抜粋、編集しています。

マジメだけど、コミュニケーション能力が低く、根性がないくせにプライドが高い!

「ゆとり世代」と「東大生」は似ています。どちらも会社では「使えない」と思われているかもしれないけど、そんなことはありません。会社で力を発揮できるように変えていけばいいだけです。

 ・すぐやれることはその場でやれ!
 ・「イケてる先輩」を見つけろ!
 ・自分の上司を管理しろ!
 ・絶対にやる「プロミスリスト」をつくれ!
 ・自分で自分にメールを送れ!
 ・入社3年目までは新聞を読むな!

「スキル」と「心構え」さえ身につければ、優秀なビジネスマンになれるのです。35歳、東大出身のコンサル会社社長がその方法を教えます!


スタートダッシュがキャリア最初の分かれ目

 就職して社会人になった人にとって、その後のキャリアを左右する最初のポイントは、うまくスタートダッシュを切れるかどうかにあります。会社で積極的にさまざまなことにチャレンジしていこうと思っている人は、最初の3カ月から半年に勝負をかけてください。

 この期間に職場で「できそうなヤツだ」「周囲より積極性がすごい」とアピールできれば、仕事のチャンスをどんどんもらえます。そんな機会で自分自身が磨かれていき、同時に周囲に「あいつはおもしろいヤツだ」と思わせることができれば、また新たな仕事が回ってくる。

 そうした好循環に乗っていくことは、ビジネスの素質と同じくらい重要です。

 20代の若いころから積極性を示し、しっかり力量をアピールすることで仕事のチャンスに恵まれていきます。それが次のチャンスに結びついていくことを早い段階で実感してください。

真剣勝負は早いほうがいい

 スタートダッシュの大切さを理解するには、実力社会のプロスポーツに目を向けるとよく分かると思います。

 2009年のプロ野球のデータを見ると、4月生まれが最多の55人で、5月が39人、6月が45人、7月が38人、8月が26人、9月は35人。対して、下半期は10月が36人、11月が25人、12月が29人、1月が23人、2月が8人、3月は14人。4月〜9月生まれが圧倒的に多くなっています。

 なぜ、このような結果になるのでしょうか。決して偶然ではなく、早いうちから真剣勝負の舞台に放り込まれた人のほうが、好循環でどんどん実力をつけていくからです。

 プロ野球選手のほとんどが、小学生のころから少年野球チームでプレーしています。しかし、チャンスは平等に与えられるわけではありません。

 4月生まれの子は11カ月も誕生日の遅い3月生まれの子に比べ、身体の発育面で有利です。監督やコーチからすると、身体の大きい子のほうが計算しやすいので、どうしても出場機会を与えやすくなる。試合に出た子は実戦の中で自分の長所や課題を認識し、練習にも熱心な姿勢で取り組むようになるのです。

 一方、試合に出られない子は自分の長所や欠点をなかなかつかめず、チャンスが与えられないことでやる気をなくしていく。私が大学時代に小学生のサッカーコーチをしていたとき、練習に来なくなる子もいました。そうするうちに、試合に出られる子との実力差はグングン広がっていきます。1年ほど経ったときには、もう埋められないような差になっていました。

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