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» 2014年04月17日 08時00分 UPDATE

伊吹太歩の時事日想:死してなお、1000億稼ぐマイケル・ジャクソン (1/3)

2009年に急死したマイケル・ジャクソンだが、彼が死後4年で約10億ドルを稼いだのをご存じだろうか。2014年5月には、未発表の8曲で構成される新アルバム『XSCAPE』が登場する。彼の稼ぎはまだまだ止まらないが、金銭トラブルも尽きないという。

[伊吹太歩,Business Media 誠]

著者プロフィール:伊吹太歩

出版社勤務後、世界のカルチャーから政治、エンタメまで幅広く取材、夕刊紙を中心に週刊誌「週刊現代」「週刊ポスト」「アサヒ芸能」などで活躍するライター。翻訳・編集にも携わる。世界を旅して現地人との親睦を深めた経験から、世界的なニュースで生の声を直接拾いながら読者に伝えることを信条としている。


 イモータル(不朽の名声)というのは、まさに彼のためにある言葉かもしれない。

 2009年6月に、50歳の若さで急死した「キング・オブ・ポップ」、マイケル・ジャクソン。その突然すぎた死から何年たっても、マイケルに関する話題は尽きることがない。死亡後には、その死因を巡って専属医の過失を問う裁判が起きたり、彼が残した膨大な遺産をめぐっては、マイケルの親族を交えてゴタゴタが続いている。

 最近でも、マイケルがらみのニュースはいくつも報じられている。マイケルの息子だという男性ミュージシャン「ブランドン・ハワード」が登場して話題になったり、マイケルの元妻が再婚したこともニュースに。2014年1月には米ニューヨーカー誌が、マイケルのアルバム『スリラー』(1982年)が1億枚売れたという話は怪しい、とする記事を掲載してファンらが敏感に反応した騒ぎもニュースになった。

 そして2014年3月末、驚きのニュースが世界を駆け巡った。「故」マイケルの最新アルバムが発売すると発表されたのだ(参考リンク)。アルバムは『XSCAPE』(エクスケープ)というタイトルで、生前に収録した未発表の8曲で構成される予定。2014年5月13日に世界で発売する。ファンにとって垂ぜんの的であることは間違いない。

死亡してから「イメージが復活した」

 まさに死して生き続けるマイケル。実は米国では、マイケルの価値は死亡してからさらに急騰したという声が多く聞かれる。事実、死亡前は児童虐待疑惑や整形疑惑など、積年の奇行から「Wacko Jacko」(イカれたマイケル)などと呼ばれ、アルバムの売り上げも往年の勢いはなかった。

 さらに自分の曲を担保に3億8000万ドルを借金するなど、湯水のように金を使い続けたことで、総額5億ドル(約509億円 2014年4月現在、以下同)ともいわれる負債を抱えていた。担保になっていた曲に関しては、死亡後すぐに、関係者がその権利を確保する必要すらあったという。

 それが死亡してから、彼本来の才能と音楽史への貢献などが再評価され、米CBSニュースは「イメージが復活した」と報じている。そんなことから、マイケルは死後から現在に至るまで、商業的に大成功を続けている。芸術家などが死後に評価されるのは珍しい話ではないが、そうした人たちと比べても、マイケルの再評価はまさに“不死鳥”のようである。

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