4月に入社したばかりの新入社員、彼らは会社の上司にどういった関わり方を期待しているのか――。ジェイックが調査したところ、「ダメなことはきっちり指摘してほしい」と望む新入社員が約60%いることが分かった。次いで「成長させてほしい」(47%)と答える人が多く、“打たれ弱い”と言われがちな新入社員だが、自身の成長意欲を大切にしているようだ。
また、「指示は具体的に出してほしい」(35%)、「仕事は丁寧に教えてほしい」(26%)といった項目が上位に来ていることから、同社は「上司や先輩の背中を見ながら“自ら学ぶ”のではなく、教科書やマニュアルといった“フレームワークに沿って仕事を教えてもらう”という受け身での成長に慣れている」とコメントしている。
「6年後までに優先的に身につけたい力」について聞くと、1位は「周囲から信頼される人間性」で69%、2位は「人を動かすプレゼンテーション力」で49%、3位は「成果を挙げるための根回し力」は42%となった。企画力や語学力といった項目よりも、社内でうまく仕事を進める方法に注目が集まっているようだ。
新入社員が望む上司像はどのようなものなのか。「人間的に尊敬できる」(72%)、「本気で指導してくれる」(54%)、「相談にのってくれる」(48%)と、自分に時間を費やしてくれるかどうか、という点に加え、尊敬できるかが大きなポイントとなっているようだ。
一方、一緒に働きたくない先輩・上司について聞いてみると、「人として尊敬できない」(62%)のほかに、「言う事とやる事が違う」(68%)、「責任を取らない」(44%)、「優柔不断」(30%)といった要素が挙がった。
数年前から、新入社員が3年で3割辞めてしまうという問題に注目が集まっているが、「6年後も今の会社で働いていると思うか」という質問に対しては、新入社員のうち69%が「強くそう思う」または「そう思う」と答えている。一方で、「そう思わない」「全くそう思わない」と答えたのは、約8%にとどまった。
「各企業は今後、新入社員の安定志向と成長意欲をうまく両立させて会社へ長く貢献してもらうために、入社後の働き方や活躍のロールモデルを明確に示し、成長を促す指導ノウハウを蓄積していく必要性がますます高まっている」(ジェイック)という。
マークシートによる調査で、同社主催の新人研修に参加した新入社員516人(166社)が回答した。調査期間は2014年3月25日〜4月5日。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング