プーチンが「人類の救世主」になる日グローバルエリートから見た世界(4/4 ページ)

» 2014年04月10日 00時00分 公開
[原田武夫,Business Media 誠]
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 しかしそんな中、国際宇宙ステーションが巨大なトラブルに巻き込まれるとすると、どうだろう。焦点は乗組員の人命確保ということになってくるが、ここで重大な問題が生じるのである。それは国際宇宙ステーションと地上を結んでいるのは米国のスペースシャトルではなく、ロシアの宇宙船「ソユーズ」しかないということだ。

 そうなるとオバマ大統領からの電話連絡を受けたプーチン大統領に世界中の視線が集まることになる。まさに地球全体が危機に陥るその瞬間に、プーチン大統領が英断を下し、「全人類のために」と救出のためのソユーズの打ち上げに応じるとするならばどうなるであろうか。

 繰り返しになるがこれはあくまでも「あってはならないこと」であり、ファンタジーである。だがそれが現実になった場合、「救世主」は明らかに入れ替わる。そしてそれは、最後の最後に登場してくる「本物の救世主」なのか。それとも途中で現れ、人々を詐くことになる「ニセの救世主」なのか。―――どうやらそのカギを握ることになるのはロシアのプーチン大統領なのかもしれない。

著者プロフィール・原田武夫:

 株式会社原田武夫国際戦略情報研究所(IISIA)代表取締役(CEO)

 東京大学法学部在学中に外交官試験に合格、外務省に外務公務員I種職員として入省。12年間奉職し、アジア大洋州局北東アジア課課長補佐(北朝鮮班長)を最後に自主退職。在任中は、6カ国協議や日朝協議等に多数出席した。「すべての日本人に“情報リテラシー”を!」という想いの下、情報リテラシー教育を多方面に展開。自ら調査・分析レポートを執筆するとともに、国内大手企業などに対するグローバル人財研修事業を全国で展開する。

 最新刊『ジャパン・ラッシュ――「デフレ縮小化」で日本が世界の中心となる』(東洋経済新報社)を2013年12月6日に上梓。IISIA公式メールマガジンIISIA公式Webサイト


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