1974年生まれ、学習院大学文学部卒業。在学中から、テレビ情報番組の制作に携わり、『フライデー』の取材記者として3年間活動。その後、朝日新聞、漫画誌編集長、実話紙編集長などを経て、現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌でルポを発表するかたわらで、報道対策アドバイザーとしても活動している。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。近著に『死体の経済学』(小学館101新書)、『スピンドクター “モミ消しのプロ”が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)がある。
最近、「カジノ解禁へ向けた動きが本格化」なんてニュースをよく耳にする。
昨年秋の東京五輪決定によって、「観光立国」なんてテーマがブレイクし、IR(カジノを含む統合型リゾート施設)の話題が急増したことに加え、やはり大きいのは今国会で「IR推進法」が審議予定になっているからだろう。
そんな調子で巷(ちまた)にあふれるカジノ関連の報道を注意深く見てみると、「カジノの専門家」やら、「カジノ議連関係者」の方たちがこんなことをおっしゃっているはずだ。
「日本国内でカジノができるのは2カ所。東京のお台場、沖縄が有力だ」
確かに、取材をしていても同様の話は聞こえてくる。もちろん“憶測”の域を出るものではないが、それなりの根拠もある。
日本のカジノはシンガポールがモデルになる、というのが大方の見方だ。インバウンドや観光収益が増加という分かりやすい成功をおさめているため話が通しやすいことに加え、ゼロから法整備や規制局を設けて導入したプロセスも参考になるからだ。
そのシンガポールがつくったIRリゾートが、都市のど真ん中にある「マリーナベイ・サンズ」とセントーサ島というリゾートにある「ワールド・セントーサ」。導入スタイルもマネるとすれば、日本も「都市型」と「リゾート型」の2つになるはずだ、というわけだ。
国際空港へのアクセスが便利で、観光都市となれば必然的に東京か大阪に絞られる。その中でも、「お台場」が「都市型カジノ」の最有力と目される理由は、首相とフジテレビがズブズ……いや、親密な関係にあるからと言われている。
先日も『笑っていいとも!』に出演して話題になったが、この春には甥っ子までフジのお世話になる。「お台場カジノ」の旗ふり役である日枝会長とは夏休みを一緒にゴルフをする仲ということもあり、「内定」が出ているのではなんて囁(ささや)かれているのだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PRアクセスランキング