ブラック企業よりも怖い――「新・ブラック社員」によろしく?サカタカツミ「就活・転職のフシギ発見!」(2/4 ページ)

» 2014年03月24日 08時00分 公開
[サカタカツミ,Business Media 誠]

退職者が涙ながらに語った、新・ブラック社員の実態

 退職してしまった社員は「わたしか辞めたのは、先輩社員のいじめが原因です」とキッパリといいました。これだけの話なら、よくあるケースなので、放置することはできませんが、まあ、ありふれてはいます。しかし、いじめのスタイルが、ビックリするようなものでした。

 まず、先輩社員3人は、始業時間ギリギリに駆け込んできます。後輩たちは、その先輩たちが席に着くまで「仕事をしてはならない」のです。ですから、早く出勤しても、なにもすることがない。というより、することは山積みなのですが、手をつけてはならない。

 そのルールを知らない新入社員は、当然、与えられた仕事をしようとしますが、先輩たちは「あなたがそういう風に点数稼ぎをすると、組織全体の和が乱れる。みんなと同じペースで仕事をしてくれないと困る」と叱るのです。

 自分たちが仕事をしたくないので、自分たちのペースに合わせることを周囲に強要するという感じなのでしょう。始業時間ギリギリに出勤した先輩は、その後、化粧をして、タバコ部屋でくつろいでから仕事につくので、朝の仕事時間はそれほど多くありません。

(写真はイメージです)

 昼の休憩が近づくと、たった1人の上司を誘って早めのランチに出かけます。たっぷりと時間を使ってご飯を食べ、戻ってきたら、またタバコ部屋で一服してから仕事にかかります。

 その間、周囲の後輩たちは仕事をすることができません。少し仕事に手をつけたら、オヤツの時間です。コーヒーを飲んで出張先から戻った人の差し入れのお菓子を食べ、さらにタバコを吸って……という状態。

 要するに、多くの仕事はほとんど積み残ったまま、残業することなく全員が帰宅する、という毎日。

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