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» 2014年03月19日 08時00分 UPDATE

ビジネス英語の歩き方:安易な英語乱用や大仰な日本語訳を見直す (2/4)

[河口鴻三,Business Media 誠]

「お役人言葉」は、なぜ難解な言い回しを使うのか?

 ただし、大和言葉にしても漢語にしても、いわゆる敬語表現というものが常に絡んできます。「あなたの気持ち」ではなく「お気持ちは分かります」と言ったほうがいいかどうかといった微妙な判断をいつも求められますから、億劫(おっくう)になります。

 このように相手との関係性によって言葉の表現を使い分けることを「モダリティ(Modality)」といいます。興味がある読者は、前回の「自分の奥さんを『ママ』と呼ぶ――日本語の“常識”が日本人を英語ベタにする」を参照してください。

 一方、外来語は敬語表現から離れて使えます。「ゲットする」とか「コスパ(コストパフォーマンス)がいい」などと、やや乱用気味なくらいですが、若者の言葉がそちらに傾くのも分かります。

 いわゆる「お役人言葉」も、大和言葉から最も遠いところに逃げようとする傾向があります。意味もなく難解、もしくは晦渋(かいじゅう)な表現を多用することで、明確な解釈ができない表現になることが多いのは、実に残念な慣習といわざるを得ません。まずは漢語的表現に逃げ、場合によっては外来語に走るというわけです。

 役所やメディアが使う固い言葉を、すべて一度大和言葉に翻訳してみると問題の本質が非常にはっきりしてきます。例えば、地球温暖化防止にとって非常に重要な「京都議定書」。1997年の京都での会議で決められた環境対策に関する重要な取り決めで、英語では「Kyoto Protocol」といいます。プロトコール(Protocol)というのは「段取り」のこと。まあ固苦しくいえば議定書かもしれませんが、「京都で取り決めた段取り」といったところです。

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