もちろん全ての商品がマズいわけではない。多くは「ふーん、こんな味か」という平凡な感想だが、中には「えっ、何これ? マズい!」と思わず叫びたくなるような商品があるのだ。
パッケージに「高級料亭監修」と書いてあるからといって「味が違うじゃないか」と文句を言っているのではない。また「カレー専門店の味」を謳いながら「レトルトカレーに近い味じゃないか」と言っているわけでもない。
一口食べて残してしまう……そんなレベルなのだ。
そういった商品には、ある共通点がある。それは「話題性だけで商品化」しているケースが多いのだ。
例を挙げると、有名シェフの名前を冠した商品。有名シェフが基礎設計をしている商品の多くは、パッケージこそにぎやかだが、中身はほとんど伴っていない。美食国家である日本で、有名になるのは大変な努力が必要だっただろう。メディアへの露出が多く、店舗に行けば行列ができていて、なかなか食べることができない。「そのシェフが設計をした商品ならば、おいしいはずだ」と期待を膨らませて購入する。しかし、食べてみるとマズいので「ガッカリした」といった経験を持つ人もいるはず。
これはある本部社員に聞いた話だが、あまりのマズさに有名シェフからクレームがきて、発売直後に売り場から消えた商品もあったという。後日発売された「シェフ完全監修された商品」は、ものすごくおいしかった。しかし、時すでに遅し……その商品がブレイクすることはなかった。
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