コラム
» 2014年03月14日 08時00分 UPDATE

営業力向上に:自社の魅力を社員に“体験させる”ことの大切さ (1/2)

大阪に採用・就職支援事業を手掛けるグッドニュースという会社がある。同社は「家族感謝祭」を通して社員間の絆を深めているという。このように自社の魅力を社員が体験することは、営業力、特にクロージング力の向上につながるはずだ。

[荻野永策,INSIGHT NOW!]
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著者プロフィール

荻野永策(おぎの・えいさく)

株式会社ALUHA社長。Javaプログラミングができるマーケティング、営業戦略コンサルタント。1979年兵庫県西脇市生まれ。金沢工業大学でJavaを用いたソフトウェア加工学を学び、2001年情報処理学会北陸支部優秀学生賞を受賞。大学院を経てALUHAを起業。


 2013年3月7日のSankeiBizに「社員と家族をつなぐ感謝祭 『いつもご飯を作ってくれてありがとう』(参考リンク)」という記事が掲載されていた。大阪にある採用・就職支援事業を手掛けるグッドニュースという会社が年に1回開く、「家族感謝祭」を取材したものだ。社員の両親や妻たちを会社に招き、社員一人一人が家族に感謝の言葉を伝え、会社が業績を報告するのだという。以下は、記事本文の引用である。

 家族を交えたコミュニケーションで社員が互いを深く理解し合う一方、家族は普段見えないお父さんや息子たちの職場での姿を知る。会社が育む社員と家族の理解と愛は、業績を支えている。

 昨年秋に開催した感謝祭は会社近くのレストランで全員が会食。社員の親が子供の頃の話をしたり、妻や彼女がプライベートでの出来事を語ったり……。家族同士、社員同士では、なかなか話題に上りにくい話ができるため、相互理解には格好の機会だ。

 杉岡社長は思いついたことは何でもやってみようと2012年に感謝祭を導入し、2013年10月に2回目を開催した。杉岡社長は「私たちが作りたい5年後、10年後の会社の未来を、社員の家族とも共有したい」と語る。自社がどれだけ成長しても、社員が何人になっても、感謝祭は続けていくつもりだという。

「家族感謝祭」の本当の価値とは

photo 第2回「家族感謝祭」の様子(グッドニュースブログ「縁ありて花ひらき、恩ありて実を結ぶ。」より)

 本記事からも分かるように、グッドニュースは何とも働きやすそうな会社だ。人事に関わる事業を手掛けるだけのことはある。素晴らしい取り組みだ。この「家族感謝祭」が実際にどの程度、会社の働き方に影響しているのか、少し分析してみよう。まず、一般的に社員が働く上で重要視することを調べてみた。

 2011年に厚生労働省の委託事業として、みずほ情報総研が調査した「ディーセントワークと企業経営に関する調査研究(参考リンク)」というものがある。この報告書に「働くうえで重要視すること」(PDF内の36〜37ページ)というアンケートの結果がまとめられている。

 詳細は置いておいて、概要だけ言えば「人間関係が最も重要視される」という。加えて、同資料の38ページには「重要視しているにもかかわらず、満足できていない」という、現実とのギャップを数値化したグラフも掲載している。会社員の多くは人間関係を重要視しているが、なかなかうまくいっていないという現状があるようだ。

 このような社員の不満があるなかで、グッドニュースは家族感謝祭を導入し、問題の解決を実現している。参考記事にもあるように、家族感謝祭を導入することで「社員間のコミュニケーションと相互理解」が深まるため、職場の人間関係がより一層親密になると思われる。

 例えば、女性社員が子育てで早退したり、仕事を休んだとしても「子持ちの主婦って仕事の邪魔だよね」というような発言は、社内から出ないのではないか。私の想像でしかないが「○○さんのお子さん、もう○歳だよね! 大変だろうから、帰っていいよ。あとやっとくし」というフォローがあるように思う。事情を分かり合っていれば、フォローもしやすい。働く上で重要な、人間関係の悩みが少ない職場が実現しているということだ。

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