「じぇじぇじぇ」の次は、ばばばっ旨めぇ?――高校生が考えた気仙沼「なまり節ラー油」新連載・東北発! 震災から生まれた21世紀の逸品(4/4 ページ)

» 2014年03月13日 08時00分 公開
[加藤小也香,Business Media 誠]
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いつか気仙沼で活躍するため、またここに戻ってくるため

 2013年9月末に地元の朝市で300個を先行販売した「なまり節ラー油」は、2時間ですべてを売り切り、その後も完売が続いた。お客の評判も上々。東京在住のサポーター、小松氏の手によりカッコいいサイトもできあがり、他地域からの購入にも応えられるようになった。「東京からでも地元の活性化には協力ができる。非常にいい経験をした」とは小松氏の弁(どうやら次は、別プロジェクトでフカヒレのプロモーションサイト制作にも尽力しているらしい)。テレビや雑誌にも取材され、東京の地域物産店への出品も決まった。

 そんな活動を通じ、「マックもスタバもない気仙沼はダサい。だから大学に進学して地元を出たい」と言っていた学生が、「気仙沼にはカッコイイ人がたくさんいる。だからもう『ダサいから』じゃなく、『いつか気仙沼で自分も活躍するため、またここに戻ってくるため』に大学に行って勉強したい」というようになってきた。

2013年9月29日、地元で開催されたイベント「市場で朝めし。」で先行販売。300個を売り切った

 1年のうちに起きた変化をうれしそうに語る小川氏。でも実は、彼が目指しているのは、単に若者の変化でもないようだ。

 「子どもが変われば大人が変わる。大人が変われば地域が変わる」(小川氏)

 気仙沼の子どもたちの頑張りが地元の大人を動かし、キラキラとした商品を一つ、世に送り出させたように。あるいは、その活動がさらに、離れたところに住まう大人の協力を引き出したように。小川氏の狙いはしたたかで、そしてとても素敵だ。

 そんなストーリーを思い出しつつ、今宵も齢40女のひとりメシ。メシの友がいいと、食欲は増すばかり。おかわり!

商品情報

商品名:なまり節ラー油

価格:900円(税別)

内容量:130グラム

賞味期限:直射日光を避けて保存。改選後はすぐ冷蔵庫(10℃以下)に保存し、1週間を目安に、お早めにお召し上がり下さい。

製造:カネダイ水産(参照リンク)

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