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» 2014年03月07日 08時00分 UPDATE

杉山淳一の時事日想:どこが違うの? 『JR時刻表』と『JTB時刻表』 (1/5)

書店で発売されている「時刻表」は数種類ある。そのうちの2冊、交通新聞社の『JR時刻表』とJTBパブリッシングの『JTB時刻表』は売り場で目立つ。判型も価格も同じ、掲載されている列車の時刻も同じ。そんな商品がどうして2種類も存在しているのだろうか。

[杉山淳一,Business Media 誠]

杉山淳一(すぎやま・じゅんいち)

1967年東京都生まれ。信州大学経済学部卒。1989年アスキー入社、パソコン雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当。1996年にフリーライターとなる。PCゲーム、PCのカタログ、フリーソフトウェア、鉄道趣味、ファストフード分野で活動中。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。2008年より工学院大学情報学部情報デザイン学科非常勤講師。著書として『知れば知るほど面白い鉄道雑学157』『A列車で行こう9 公式ガイドブック』など。公式サイト「OFFICE THREE TREES」ブログ:「すぎやまの日々」「汽車旅のしおり」、Twitterアカウント:@Skywave_JP、誠Styleで「杉山淳一の +R Style」を連載している。


 先週もサラリと触れたように、3月15日のダイヤ改正を前に、書店には時刻表のダイヤ改正号が並んでいる(関連記事)。時刻表は毎月発行されているが、毎月の内容の変化は少ない。季節列車や臨時列車が追加されたり、線路保守工事の影響が示されている程度だ。しかしダイヤ改正号となれば、定期列車の時刻が変わる。この機会にと、新路線、新駅が開業したり、新しい定期列車が設定されたりもする。だからダイヤ改正号は1年を通じて最も売れる。書店も目立つ位置に売り場を移して、普段より多く送り込まれた部数をさばこうとがんばるわけだ。

 時刻表のスタンダード版としては、交通新聞社の『JR時刻表』とJTBパブリッシングの『JTB時刻表』が両巨頭だ。どちらもB5判。厚みもほぼ同じ。重量はどちらも1キログラム以内。さらに、B6判、B6判のちょっとサイズが違うバージョンのほかに、地方ごとのバリエーションがある。JR北海道の売店には『道内時刻表』がある。これは北海道の交通期間に限定して、薄く、安価に提供されるタイプ。東京近郊では『MY LINE 東京時刻表』がある。運行本数が多すぎて、他の時刻表では始発終着以外は省略されてしまう通勤列車をすべて掲載する。

yd_sugiyama1.jpg 『JTB時刻表』と『JR時刻表』
yd_sugiyama2.jpg どちらも同じ判型、ほぼ同じ厚みと重さ

 このように、毎月20日ごろの書店には、ざっと数種類の時刻表が並ぶ。このうち、『JR時刻表』と『JTB時刻表』は消費者を悩ませる商品である。なにしろ先に述べたように、大きさも価格も同じ。主な内容は列車の時刻という「事実の羅列」だから、違いはないし、あったらおかしい。サイズが異なったり、地域色がある時刻表には、それぞれの理由と需要がありそうだ。でも、この2冊は同じものに見える。どちらを買えばいいのだろう。

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