竹田恒泰さん、どうします? 東京五輪は「ヤクザ・オリンピック」だって窪田順生の時事日想(2/3 ページ)

» 2014年03月04日 08時00分 公開
[窪田順生,Business Media 誠]

国を背負っちゃっている存在

 ご存じの通り、恒和さんは東京オリンピックの招致委員会の理事長を務め、ブエノスアイレスで全世界に向けてこんなことを言ってのけた。

 「東京は福島から250キロメートル離れているから、みなさんが想像するような危険性は東京にはない」

 五輪のためなら福島はザクッと切り捨てる。日本人としても、「国際人」としてもかなり残念な発言だが、これも恒和さんが「国を背負っちゃっている存在」がゆえにポロっとでたということなのだろう。たぶん。

 発言後、恒和さんはバッシングを受けた。そんな親父の背中を見ていたら、「おまえらもしっかり国を背負えよ」と代表選手たちに八つ当たりしたくなってしまった、という気持ちもよく分かる。

 だが、竹田さんには申し訳ないが、代表選手の振る舞いにあれやこれやと注文する前に、「こっちの振る舞いはどうなの?」という問題もある。

 竹田さんが代表選手に「メダルを噛むな」などの「注文」をつけていた前日、米・大手ニュースメディア「デイリー・ビースト」が「ヤクザ・オリンピック」なる記事を配信した(参照リンク)

 父・恒和さんの脇をかためるJOC副会長という要職にある田中英寿・日本大理事長が住吉会・福田晴瞭会長と肩を並べている写真がドーンと掲載され、こういう人物が要職にある「東京オリンピック」では、ヤクザにも「おもてなし」があるんじゃないの、とケチをつけているのだ。

 日本のスポーツ紙は、「米メディアが衝撃報道」なんてわざと驚いてみせているが、実は田中理事長のこの手の話題は、新聞・週刊誌記者の間ではかねてよりささやかれていた。日大でも前理事長時代の特別調査委員会で、暴力団との関係を追及されているし、最近もオリンパス報道で知られる雑誌『FACTA』なんかでは、山口百恵の赤いシリーズさながら、田中理事長に対して「黒い交際」「黒い別荘」と1年以上にわたって “黒い”シリーズが連載されている。

2020年の東京オリンピックはどうなる?

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