大雪でも高級天ぷらを貪る総理――日本の未来は大丈夫なのか?グローバルエリートから見た世界(2/4 ページ)

» 2014年02月26日 08時00分 公開
[原田武夫,Business Media 誠]

 次回の米大統領選挙ではヒラリー・クリントン前国務長官が出馬し、「初の女性大統領が生まれる」と考えている人が多いように感じる。だが、ホワイトハウスの内部では全く違う動きがあることを指摘しておかなければならない。

 「ケリー=Mr.X=ケネディ」

 米国による現在の対日関係はこの三極構造で動いている。私が見る限り、日本の外務省はこのことに気付いていない。「Mr.X」は米国通であれば誰しもが知っている人物で、前回の大統領選挙で共和党から出馬し、オバマ大統領に敗北したロムニー候補とも深い関係にある。すなわちこの「三極構造」による動きは、次回の大統領選挙が「民主党VS. 共和党」といった通常の選挙ではなく、まさに「オール・アメリカ」が結集しなければならない選挙であることを物語るのだ。

 ところが日本はというと、こうした「三極構造」を全く知らない者たちが政治・経済のリーダーになっているので、完全に流れから取り残されている。最近、にわかに高まってきた「ケネディ駐日大使バッシング」がその良い例である。2013年の秋、Mr.Xからこのように言われた。

 「ケネディ大使との関係構築に、日本のリーダーたちは励んでもらいたい。なぜなら彼女の息子がケリー国務長官の下で働いており、そのケリー国務長官がこのまま行くと次期大統領になるからだ。ケネディ大使に尽くすことはイコール、次の合衆国大統領に対して先行投資していることになるのだ」

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