これまでになかったお店、「ローソンマート」ってどんなところ?コンビニ型スーパー(2/2 ページ)

» 2014年02月18日 18時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]
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「ローソン 100」の課題

スーパーとの差別化はどのように?

――「ローソン 100」を大きくした、というイメージがあるが、何か問題でもあったのですか?

 「ローソン 100」は引き続き、運営していく。ただ、課題もあった。それは「100円均一」という縛り。価格が100円なので、惣菜はどうしても小さいモノになってしまう。生鮮品や果物もボリューム感を出すことができなかった。

 「ローソンマート」では価格の縛りをなくしているので、2〜3人で召し上がっていただけるボリューム感のある品を増やしていきたい。そうした商品の価格は100円以上になるが、逆に100円以下の商品も扱っていきたい。例えば、納豆などは、お客さまから「高い」といった声があった。100円の縛りによって「高い」と感じられる商品があったので、そういった商品については「安い」と感じられるようにしたい。

――スーパーとの差別化はどのように打ち出していかれるのでしょうか?

 今回の形は、突然生まれたわけではない。「ローソン 100」で培ってきたノウハウを生かしていきたいと思っている。既存のスーパーは売り場面積が大きい。一方の「ローソンマート」は小さい。ということは、商品を絞り込んでいかなければいけない。この絞り込みのノウハウは、スーパーには追いつけない領域だと思っている。

――イオンリテールは都内を中心に、小型スーパー「まいばすけっと」を展開しています。

 私たちはスーパーを始めるわけではない。スーパーから生まれた小型店舗とは、違うモノ……あくまでコンビニの進化型だと位置付けている。繰り返しになるが、コンビニならではの商品の絞り込みや、コンビニならではのサービスを提供する予定だ。生鮮や惣菜を強化することで、シニア層・働く女性・単身者層の生活をサポートしていきたい。

――市場環境をどのように見ていますか? また売り上げ、客数の予想は?

 2013年、コンビニは4500店ほど出店した。この流れは、今後も変わらないだろう。競争は激化しているが、小さな商圏範囲でみると、お客さまへのニーズに対応できる余地はまだある。まだまだ成長のポテンシャルはあると考えている。

 「ローソンマート」は生鮮品を充実させているので、コンビニよりも高い客単価を考えている。客単価は700円、1日の客数は1000人を予想している。

 「ローソン 100」から「ローソンマート」に転換するのは、3〜4割ほど。「ローソンマート」の結果を見ながら、今後はマートを増やしたほうがいいのか、それとも100を増やしたほうがいいのか――といったことを検討していきたい。

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