調査リポート
» 2014年02月12日 11時00分 UPDATE

2015年から相続税増税:相続への関心、50代で高まるわけは?

三菱UFJ信託銀行が金融商品の保持者に対して“相続”への関心を調査したところ、リタイヤ後ではなく、50代から関心が大きく高まることが分かった。健康への不安や、相続トラブルの経験が主な理由だという。

[Business Media 誠]

 税制改正によって2015年から相続税が増税になるが、どれだけの人が“財産相続”に関心を持っているのか――三菱UFJ信託銀行によると、相続への関心は50代から上昇することが分かったという。

 同社が金融資産を持つ1000人に対して調査を行ったところ、「遺言作成は考えていないが、何かしら事前に準備しておくべき」と考える人の割合が40代では37.7%、50代では50.8%と50代で大きくポイントが上昇している。

photo 「遺言作成は考えていないが、何かしら事前に準備しておくべき」と考える人の割合が50代で大きく上昇する(出典:東京三菱UFJ信託)

 このほか、生前のうちに自身の葬儀や相続の準備をしておく「終活」への関心も年代を追うごとに上昇している。このような関心の高まりについて、弁護士の長家広明氏は「50代は定年を控え、自身の資産も落ち着いてくるという特徴がある。子どもも独立し始め、大きな資金の動きもなくなり、腰を据えて将来を考えやすい時期だからではないか」とコメントしている。

相続への関心の高さは「健康への不安」と「相続トラブルの経験」

photo 健康への不安を抱える人の割合は50代が最も多い(出典:東京三菱UFJ信託)

 50代で相続への関心が高まるのはなぜか。「突然の事故や病気で、健康を損なうことへの不安はあるか」との問いに対して、30代〜70代の間で50代が最も多く66.0%となっており、自身の健康への不安があることがうかがえる。

 また「3年以内に親族の資産相続や遺産分割に関わったか」という問いに対して、40代が17.7%であるのに対し、50代は27.6%に上昇するなど、50代は親族の資産相続に関わる人が増え、トラブルを経験する機会があることも原因としており、同社は「自身が親の相続を受けるタイミングと重なり、トラブルを経験したりすることで相続意識が高まったのでは」と推察している。

photophoto 50代は親族の相続を経験する人が増え、トラブルに遭う人も多い(出典:東京三菱UFJ信託)

 相続への関心が高まる一方で、具体的な情報収集や手続きまでは取り組めていないようだ。相続の手続きを把握している50代は42.0%である一方で、相続の手続きは面倒そう、というイメージを持つ50代は76.0%に上る。これに対し、「仮に遺言書作成や弁護士なしに、家族に資産承継の手続きを完了できるサービスがあったら」という問いに対しては、50代の60.0%が利用に好意的だった。

photophoto 50代で相続の手続きを知る人は半数に満たない(左)。簡易的な相続サービスを利用したいと思う人は約6割と多い(右)(出典:東京三菱UFJ信託)

 同社は「今後は手間も費用もかからず、簡易的に相続への準備を行える『プレ相続』のようなサービスに注目が集まる可能性がある」とコメントしている。本調査は3大都市圏に在住する30代以上の男女1000人(保有金融資産500万円以上)に対し、インターネットで実施した。調査時期は2013年12月。

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