インタビュー
» 2014年02月05日 08時37分 UPDATE

仕事をしたら“レトルトカレー”ができた(後編):なぜ沖縄の人は「レトルトカレー=元祖ボンカレー」なのか (1/5)

沖縄の人にとって、「レトルトカレー=元祖ボンカレー」らしい。現在本土では売っていない「元祖」のカレーが、なぜ沖縄の人に定着しているのだろうか。ボンカレーを販売している、大塚食品の担当者に話を聞いた。

[土肥義則,Business Media 誠]

仕事をしたら“レトルトカレー”ができた:

 レトルトカレーと聞いて、どの商品名が浮かびますか? 

 沖縄出身のY嬢に聞かれ、いくつかの商品名を挙げたところ「ドイさんはやっぱり本土の人ねえ。沖縄の人は違うんですよ。レトルトカレー=ボンカレーなんです」

 な、なんと、本当に? 気になったので、複数の沖縄県民に聞いたところ、一同「レトルトカレー=ボンカレー」だった。

 多くの人が一度は食べたことがあるモノだと思うが、なぜ沖縄の人の間でそれほど定着しているのか。いや、それだけではない。そもそもどのようなきっかけで、レトルトカレーを作ろうと思ったのか。当時の技術力からいって、レトルトカレーを開発するのは困難を極めたはず。気になることがたくさん出てきたので、ボンカレーのマーケティングを担当している大塚食品の垣内壮平さんに話を聞いた。

 →ルーツは病院にあった? 今年46歳、ボンカレーの過去(前編)

 →後編、本記事


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沖縄の人は「レトルトカレー=ボンカレー」

土肥: 沖縄の人にとって「レトルトカレー=ボンカレー」なんですよね。私の知り合いで沖縄出身のY嬢がいるのですが、彼女はこのように言っていました。

 「お母さんが忙しいとき、よくレトルトカレーを食べていたんですよ。お母さんは『棚の上にボンカレーがあるから取ってきて』と私に言うんですよね。でも棚の上を見てもボンカレーはなく、違うメーカーのモノしかない。現在、私は東京に住んでいるので『ボンカレー、なかったよ』と言うと思うのですが、沖縄にいたころは何の疑問も持たずに、『はい、ボンカレー取ってきたよ』と言っていました。で、違うメーカーのモノを食べているのに『このボンカレー、おいしいね』と言っていましたね」と。

垣内: ハハハ。私もこんなエピソードを聞いたことがあります。沖縄の人たちの間で、「ボンカレー食べようよ」という話になったそうです。で、その中のひとりが違うメーカーのモノを買ってきたのにもかかわらず、全員が「ありがとう。じゃあ、ボンカレー、作ろうか」と言って、レンジでチンして食べたとか。誰も「これ、ボンカレーじゃないじゃないよ」と突っ込まない。

土肥: 古い話になるのですが、ソニーのウォークマン(WALKMAN)が爆発的に売れたので、携帯できるカセットプレーヤーの代名詞になっていましたよね。中学生のころの私もウォークマンが欲しかったのですが、当時は高価だったので買えませんでした。仕方がないので、ソニーよりも安いアイワ(Aiwa)の製品を買ったのですが、「このウォークマンで聴くと、やっぱりいい音がするなあ」などと言っていました(苦笑)。

 そんな感じで、沖縄の人にとってボンカレーは“レトルトカレーの代名詞”になっているようですね。

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