「ゆとり」部下をどうマネジメントするかプロフェッショナルサラリーマン――実践Q&A編(3/3 ページ)

» 2014年01月06日 12時10分 公開
[俣野成敏,Business Media 誠]
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 教育によって全員を100のレベルに上げることも不可能ではないでしょう。しかしそれにはお金と時間がかかりすぎる。80点で合格なら、80点でいい。全員が100点を目指すことはないのです。

 もう気がついたかもしれません。他部署で持て余された要注意人物の教育係を任命されたということは、あなたにとって大きなチャンスです。なぜなら持て余し者の再教育というのは、みんなが嫌がるわりに難しい仕事ではないし、もし成功すれば高く評価される。

 何しろ彼はすでに「何をやってもダメな奴」という烙印を押されています。それが部分的にでも一人前の仕事ができるようになれば、みんな「すごい」と目を見張るでしょう。いわばマイナスからのスタートですから、ハードルが低いのです。

 もし彼を更生させることができれば、あなたの手腕が高く評価されることは間違いありません。

・持て余され人材の教育は自分が成長するチャンス。まずは肯定して伸ばせ

(つづく)

著者プロフィール:

俣野成敏さん

 1993年、シチズン時計株式会社に入社。安息の日々もつかの間、社の赤字転落によって30歳でリストラ候補になり、転職、起業の余地がないダメ社員に未来はないと一念発起。役職経験・小売経験・有力人脈を一切欠いたまま、メーカー直販在庫処分店を社内起業。老舗メーカーの古い価値観を逆風に受けながら、30代の内に年商14億企業に育てあげる。その功績が認められ、33歳でグループ130社の現役最年少の役員に昇進し、さらに40歳で本社償還、史上最年少の上級顧問に就任する。この体験を元に執筆した著書『プロフェッショナルサラリーマン』(プレジデント社)はシリーズ累計11万部のベストセラーに。amazon.co.jp の2012年間ランキングや啓文堂ビジネス書大賞等に入賞。2012 年、独立。複数の事業経営の傍ら、私塾プロ研を創設しプロフェッショナルサラリーマンの育成に力を注いでいる。


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