記者は「対応」なんて言葉は普通つかわない。重要法案の流れでこういう話法をつかうのは永田町の人間、しかも“野党”である。例えば、こんな感じだ。
社民党の吉田忠智党首は野党各党の足並みの乱れを踏まえ、民主党に対し「野党第1党としてもっと他の野党と連携を図り、毅然としてた“対応”を取ってもらいたかった」と不満を示した。(時事通信社12月7日)
では、編集委員のおっしゃる「対応」とは一体何のことなのか。彼の新聞ではないが、主義主張がよく似る『朝日新聞』にその答えらしきものが掲載されていた。
特定秘密保護法の可決後、「朝日」は全国緊急世論調査を実施し、「議論十分ではない」が76%にのぼった、とうれしそうに報じたが、よくよく読んでみると、反対派のみなさんがシュプレヒコールをあげた「恣意的な運用」が随所になされていることに気づく。以下に質問と回答を引用する。
Q1.特定秘密保護法は、国の外交や安全保障に関する秘密を漏らした人や不正に取得した人への罰則を強化し、秘密の情報が漏れるのを防ぐことを目的としています。一方、この法律で、政府に都合の悪い情報が隠され、国民の知る権利が侵害される恐れがあるとの指摘もあります。特定秘密保護法に賛成ですか。反対ですか。
賛成 24% 反対 51%
Q2.この法律は、衆議院に続いて参議院の委員会でも与党が採決を強行しました。特定秘密保護法について与党が採決の強行を繰り返したことは問題だと思いますか。問題ではないと思いますか。
問題だ 65% 問題ではない 21%
Q3.特定秘密保護法の国会での議論は十分だと思いますか。十分ではないと思いますか。
十分だ 11% 十分ではない 76%
Q4.特定秘密保護法ができることで、政府にとって都合の悪い情報が隠されるなどの恣意(しい)的な運用がされる不安を感じますか。感じませんか。
感じる 73% 感じない 18%
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