大手ファッション通販サイトZOZOTOWNとアパレルメーカーのユニクロも、効果的にオタクを取り入れて成功を収めている。
例えば、ZOZOTOWNは2012年3月に『ONE PIECE』(※1)とコラボレーションしたTシャツやアクセサリー、バッグなどのアイテムを発売しており、ユニクロも2013年2月にKONAMIのゲーム『METAL GEAR RISING REVENGEANCE』(※2)や2007年4月に『ファイナルファンタジー』(※3)シリーズのキャラクターデザインを手がける天野喜孝氏とのコラボレーションTシャツを発売している。この2社の特徴は、本連載と同様に広い意味でオタクを捉えていることだ。
多くの日本人は日常的に漫画を読んだり、ゲームをしたりする。そのような「ある人から見ればオタクで、別の人から見れば一般人」という太い境界線上の人を効果的に取り込む戦略をこの2社は採用している。ZOZOTOWNとユニクロの商品は非常に多く、幅広い顧客に購入されているので、オタクと一般人のどちらもが興味を示す有名タイトルを持ち出し、商品と組み合わせることで少しの話題性と少しの売上増加を狙っているのである。
この他にも『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』(※4)とコラボレーションしたパナソニックの電動ハブラシ「音波振動ハブラシ ポケットドルツ ネルフver.1」や『初音ミク』とコラボレーションしたドミノ・ピザの「初音ミクスペシャルBOX」、『ジョジョの奇妙な冒険』(※5)とコラボレーションしたセイコーウォッチの時計、『機動戦士ガンダム』とコラボレーションしたトヨタの車「シャア専用オーリス」、『ガールズ&パンツァー』とコラボレーションした陸上自衛隊のDVD「よくわかる! 陸上自衛隊〜陸の王者! 日本を守る戦車の歴史」、アニメで作られた東京ディズニーリゾートやシャープの「AQUOS PHONE Xx」のCMなど、さまざまなジャンルの商品や企業、団体がオタク向けのコラボレーションを行っている。
もはや日本という国において、一般企業とオタク企業との間に垣根などない。これらの事実があるからである。そう、職種は関係ない! 現在の日本にオタクビジネスのチャンスはいくらでもあるのだ。
260万丁売れた「ザクとうふ」シリーズにならって、アナタも今すぐオタクビジネスを始めようではないか。(オタクの心をつかめ=終わり)
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