ローソンのコーヒーは誰が飲んでいる? データから見えてきたコト仕事をしたら“コーヒー”ができた(前編)(6/6 ページ)

» 2013年11月12日 08時45分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]
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土肥: 「アウェーで売れたんだから、あなたのお店でも売れますよね」ということですね。

吉澤: 長野で実験を始めた理由は、もうひとつあります。先ほど、年齢が上がるほどコーヒーを飲む人が増えてくるという話をしましたが、地方は高齢化が進んでいるところが多い。ということは「コーヒーを好む人は、地方にも多いのでは」という仮説を立てました。

土肥: でも、社内で反発はなかったですか? 「やっぱり東京にしようよ」といった声が。

吉澤: ありました。でも私は「長野で成功する」と確信していましたので、スタートしました。

土肥: 実験店は2店舗だったわけですが、現在マチカフェを展開しているお店は、全国で5500店を超えています。ローソンではこれまでもコーヒーを扱ってきましたが、うまく軌道に乗せることができませんでした。そこで“再建人”として、吉澤さんに白羽の矢が立った。やはりコーヒーは人一倍好きなのでしょうか。

吉澤: いえ。

土肥: えっ?

吉澤: 人並みだと思いますね。以前はたまにスターバックスに行って、コーヒーを飲むくらい。コーヒーを担当する前は、中四国の岡山で勤務していました。

 岡山でがんばろうと思って、東京の自宅も売りました。配属されて1年後に、突然連絡がきたんですよ。「本社に戻って、コーヒーを担当してくれないか」って。周りのメンバーはもちろん、家族もびっくりしていました。

土肥: コーヒーの香りではなく、“人間ドラマ”の香りがぷんぷん漂ってきました(笑)。そのへんの話を聞かせていただけますか。

吉澤: 分かりました。

つづく

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