求められる中高年人材になるために大切なのは「ドンピシャの経験」サカタカツミ「就活・転職のフシギ発見!」(1/3 ページ)

» 2013年11月04日 12時00分 公開
[サカタカツミ,Business Media 誠]

連載「就活・転職のフシギ発見!」とは?

 就活や転職、若年層を中心としたキャリアについて、仕事柄仕方なく詳しくなったサカタカツミが、その現場で起きている「当事者たちが気付いていないフシギ」について、誰にでもスルッと理解できるように解説するコラム。

 使えない部下が毎年出現するのはなぜなのか? その理由も、垣間見えるはずです。

著者プロフィール:サカタカツミ

 クリエイティブディレクター。1967年生まれ。長年、就職や転職、キャリアに関するサービスのプロデュースやブレーンを務めている関係で、就活や転職には詳しい。直近でプロデュースしたサイトは「CodeIQ」。著書に『こんなことは誰でも知っている! 会社のオキテ』『就職のオキテ』がある。

 個人的に書いている就活生向けのブログは、なぜか採用担当者たちから「読んでいて心が痛くなります。ホントにつらいです」という評価を受けている。Twitterアカウントは@KatsumiSakata


 今週も連休中の更新です(月曜日掲載の連載の宿命ともいえます)。普段より読んでいる人が少ない日だから、転職市場の動きの中で耳にした、まだ兆しともいえない、ちょっとした話を短く書いてみたいと思います。これ、中高年の皆さんには、もしかしたら朗報なのかもしれません。

秋の連休、どんな風に過ごしていますか?(写真と本文は関係ありません)

 中高年といえば、リストラの脅威にさらされて大変だ、もし退職でもしたら再就職はとても困難、今までの給与水準は当然保つことができないし、そもそもかつての自分にふさわしい仕事に就くことは無理、仕事であればどんなことでもやらなくてはならない――そんな状態だと世間では喧伝されています。正直なところ、当たらずとも遠からずという印象でしょうか。

 なぜ中高年がリストラされるのか? リストラする側、つまり企業の視点から整理すればその理由はいくつもあるのですが、主たる理由は“コストに働きが見合わなくなってきたから”です。かつて中高年の人たちといえば、経験を伝えるため組織にとって欠かせない存在であり、長い間働いてきたことによって蓄積された豊富な知識を武器に、厳しいビジネス社会を戦い抜く重要なメンバーでした。しかし最近では管理職という側面以外は大切にされない(それすら機能していないと判断される始末)という状態が続いています。経験など過去の遺物であり、技術革新が著しい今ではそれが足かせになっている……とまで言われてしまう始末です。

 しかし、少し風向きが変わってきたようです。豊富な経験を持つ中高年ビジネスパーソンを探している、という話を、転職マーケットの中で、いくつも聞くようになったからです。

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