都内のオフィス家賃を比較する――青山一丁目と神田、どちらが高い？：新連載・えっ、わが社の賃料、高すぎ?!（3/3 ページ）

[ビルディング企画]

札幌市

　小型から中型の新規出店や移転などの動きが目立つ。大型の空室を抱えているビルではキャンペーンを展開するオーナーが増えている。

仙台市

　当月も空室率の改善が進み、12％台を回復した。賃料は築浅物件で横ばい、経年物件では下落しており、フリーレント物件が増えていることから実質的な相場はさらに下落しているものとみられる。

名古屋市

　名古屋市では当月、「名古屋駅周辺」でエリア内での拡張移転などが見られ、空室率が改善されている。いっぽう、「伏見・丸の内」ではエリア内の拡張移転やエリア外から大型の統合移転など活発な動きが見られたが、空室率としては「栄・久屋大通」とともにやや悪化した。現在、複数の再開発計画が動いているが、新築ビルの供給は2〜3年後となるため、当面は相場と比較して割安感のある築浅物件が引き合いの中心となる。

大阪市

　北区では当月、大規模成約こそ見られなかったものの、活発な動きが見られ、空室率はやや改善された。引き続き「グランフロント大阪」の動向が注目されるが、テナントニーズは梅田への一極集中とはなっていないようだ。西区では100坪以下の成約が多く、空室率の改善は進んだが、当月は大型成約が見られなかった。淀川区では300坪以上の成約が1件、100坪以下の成約も複数見られ、空室率は改善されている。

　中央区では当月、約1000坪の大規模な新規募集があったが、約950坪の大規模成約1件のほか複数の成約が見られたことで、全体としては供給面積を成約面積が上回り、空室率の改善につながった。築浅物件の稼働率は90％超といわれ、今後はさらに既存物件への引き合いが増えていくものと予測されている。推定成約賃料は前月からはわずかに上向いたものの、3カ月連続で9000円台割れが続いている。

福岡市

　福岡市では当月、小型・中型の解約が相次いだ「呉服町」と、まとまった面積の新規募集が発生した「博多駅東」でそれぞれ空室率の上昇が見られ、この影響で福岡市全体の平均空室率もやや悪化している。「博多駅前」では「博多郵便局」の仮店舗への移転や「博多ビル」の解体工事が開始されるなど、博多駅中央街の再開発が本格稼働しており、当該エリアの優良物件については今後さらに品薄感が出てくるものと予測される。