できるビジネスパーソンは睡眠と真剣に向き合うべし(3/3 ページ)

» 2013年10月10日 17時00分 公開
[Business Media 誠]
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「自分は大丈夫」タイプは睡眠計で客観視をしてみよう

古賀良彦 杏林大学医学部の古賀良彦教授

 さて、もっとも問題なのがチェック項目のほぼすべてに反応し、特に不眠慣れの要素が強い「自分は大丈夫」タイプ(11.9%)だという。このタイプの平均反応個数が8.6個と多いのだが、かくれ不眠だと思っていない。「自分は大丈夫だと思いこまず、まずは睡眠状態を客観的に計測できる睡眠計やアプリなどで睡眠状態を把握してみるといいでしょう」(古賀教授)。

 ちなみに、先の12項目のうち10項目以上が当てはまる場合や、不眠症状(※マークがついた項目)が強い場合は不眠症の可能性が高いので、専門医に相談したほうがいいそうだ。

 古賀教授が、オムロンヘルスケアの協力を得て行った調査によれば、「自分は大丈夫」タイプと「高ストレス」タイプに分類される重度のかくれ不眠者には、ほかのタイプとは顕著な違いが表れたという。

 例えば、10分以上無体動な状態が続く「ぐっすり睡眠時間」を見ると、全体平均の2時間20分に対して、「自分は大丈夫」タイプは1時間41分と短くなることが分かった。また、「中途覚醒時間」と「中途覚醒回数」を見ると、平均がそれぞれ27分、2.42回だったのに対して、「自分は大丈夫」タイプは46分、4.79回、「高ストレス」タイプは41分、3.26回だった。

睡眠計データ 「自分は大丈夫」タイプは睡眠計で客観視しよう

 これらのタイプのかくれ不眠となると、ビジネスシーンにおいても仕事の意欲が下がったり、難しい仕事に取り組む意志が弱くなってしまうという。また、「自分は大丈夫」タイプの場合、人と話すことがわずらわしくなったり、怒りっぽくなったりといった日常のコミュニケーションへの影響も出るそうだ。

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