土肥:人の本心を見抜くというのは、大変な作業になりますね。人は1日に何回もウソをついているものなので、「この人の本心はどこに?」といったことを考えることが間違っているかもしれませんね。
晴香:結論から言えば、人の本心って分からないんですよ。
土肥:え、心理カウンセラーの人がそんなことを言ってもいいんですか。
晴香:ま、最後まで聞いてください。彼女と付き合っているときに、一緒にクリスマスソングを聴いたことがある人って多いと思うんですよ。で、そのときは「いい曲だなあ」と思っていても、彼女と別れると嫌いな曲になったりする。
「あのクリスマスソングいいなあ」と思っていても、状況が変われば嫌いになっている。「このケーキ、おいしくないなあ」と思っていても、その場にいた人たちが「おいしい」「おいしい」というので、自分も「ひょっとしたらおいしいのかも」と思ってしまう。こうしたことを経験したことがある人も多いのではないでしょうか。なにが人の本心なのか……突き詰めれば、突き詰めるほど、分からなくなってしまうもんなんですよ。
土肥:なるほど。
晴香:カウンセリングに来られる人で、1年後に同じことを話す人はほとんどいません。多くの人は、その内容が微妙に違っています。中には、全く違う内容になっている人もいます。でも、それをいちいち「去年はこうでしたよ」と指摘しても意味はありません。そのとき、自分の本心はどうだったのか、ということから話を始めなければいけません。で、ないと前に進めませんからね。
恋愛というのは「彼氏がウソをついた」「彼女がウソをついた」といった感じで、本心に迫るよりも、その人と継続できるかどうかの意思が大切なのではないでしょうか。彼女のことが好き、という強い意思があれば、続く可能性は高いですよ。
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