なでしこジャパン、はだしのゲン。誰にでも社会は変えられる――日本に上陸した署名サイトの狙いとは?これからの働き方、新時代のリーダー(後編)(5/6 ページ)

» 2013年09月25日 08時00分 公開
[吉岡綾乃,Business Media 誠]

複雑な問題を解決するにはどうしたら?

吉岡: 社会を変えていくために私たちがネットでできること。その最初の一歩が署名だとして、もっと複雑なことを解決するために、次のステップとしてやるべきことは何だと思われますか?

Emmy: 最近面白いなと思った取り組みの1つに、「Deliberative poll」(討論型世論調査)という試みがあります。ランダムに選ばれた市民を数百人集めて、専門家のレクチャーなどを受けながら数日間かけて話し合い、その上で改めて意見を集める、そういう場を設けるというものです。米国など複数の国で、実際に行われている方法で(参照リンク)、最近は日本でも試されているようです。

吉岡: 単純な世論調査に比べると複雑なテーマも話し合えるし、専門家のレクチャーを受けたり、時間をかけて討論を重ねることによって意見が変わったり深まったりすることがありそうですね。

Emmy: こういう手段も有効だと思います。ネットでは難しいフェイスツーフェイスでのやりとりから得られる熟議を通して、代表となってくれる市民の考えが、いろんな知識を身につけた後にどう変化していくのか。注目したい取り組みだと思います。

日本が「Change」するためには?

吉岡: 日本人って、「しょうがない」とか「そういうものだ」が口ぐせの人が多いじゃないですか。基本受け身というか。受け身の人が多いと自発的に変わっていくのってすごく難しいですけど、どうやったら日本は「Change」できると思いますか。

Emmy: 日本人はあまり、自分の意見を言いませんよね。政治なんかは特にそうですし、難しい問題になればなるほど、専門家の意見を聞いて、それに従おうとする。

吉岡: そうですね。言った内容そのものよりも、誰が言ったことなのかを重視しすぎ、というところがあります。

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