本田自身も「冬にはたくさんのチョイスがある」と、CSKAとの契約が満了となる2014年1月の移籍先がミランだけに限らないことを明言。残り4カ月弱で自分の価値をさらに高め、ビッグクラブからのオファーを呼び込む腹を固めているのだ。
「CSKAには感謝している。でもオレはCSKAで選手生活を終えるつもりはまったくない」――これが本田の答えだ。おそらくCSKAは契約が切れる期限ギリギリまで本田を「チーム残留」に変心させようと、さまざまな策を講じてくることだろう。
だが、日本のエースはCSKAが考えている以上に強い意志を持った男である。「ケイスケは間違いなく強い男だよ。自分が今後どうするべきかという人生設計や目標をしっかりと描いて、それを実践しようと日々努力している。あの若さで本当にたいしたもんだよ。彼は『レアル・マドリードに入る』ということを目標にしているわけだから、CSKAに残ることはないね。今後CSKAから、どんなに強い形で残留のアプローチがあってもケイスケが耳を傾けることはないよ。自分が一度決めたことを破棄したり、妥協することが大嫌いな男だからね。きっと彼は次の冬でCSKAを離れるよ」と語ったのは、今夏までチームメートだったラブの弁である。
プロサッカー界には、ビジネスが絡んでいるだけに魑魅魍魎とした暗部があることは否定できない。世界を見渡せば「所属選手が離れたくても離れられない」というCSKAのような特異なクラブも存在する。しかしながら、そんな厳しい環境下でも結果を出し、自らの理想郷に向かって突き進む本田は文句なしのスーパープレーヤーだ。キャリアアップを目指すビジネスパーソンたちも、ぜひ本田の生き様に注目していただきたい。
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