尖閣諸島の“せんかくん”が、ゆるキャラグランプリにエントリーする日窪田順生の時事日想(1/3 ページ)

» 2013年09月17日 08時21分 公開
[窪田順生,Business Media 誠]

窪田順生氏のプロフィール:

1974年生まれ、学習院大学文学部卒業。在学中から、テレビ情報番組の制作に携わり、『フライデー』の取材記者として3年間活動。その後、朝日新聞、漫画誌編集長、実話紙編集長などを経て、現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌でルポを発表するかたわらで、報道対策アドバイザーとしても活動している。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。近著に『死体の経済学』(小学館101新書)、『スピンドクター “モミ消しのプロ”が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)がある。


 今日(9月17日)から「ゆるキャラグランプリ2013」の投票が開始される。

 2011年にグランプリに輝いた「くまモン」(熊本県)や「バリィさん」(愛媛県)のように、スターダムにのしあがろうとエントリーした自治体や商店会、あるいは企業などがこぞって力を入れている。

 ただ、ゆるキャラの世界もアイドル同様に厳しい。スポットライトを浴びるのはほんのひと握りで、ほとんどは世に知られることなくひっそりと活動している。そんなマイナーな「ゆるキャラ」たちの奮闘ぶりと悲哀を、『週刊ポスト』に書かせてもらった。

 記事中に取り上げたのは、広島県呉市の「てつぞー」と、浦安商店会連合会の「うっぴー」。ともに一生懸命活動をされているのだが、全国区にブレイクできない“壁”が立ちふさがっている。

 まず、「てつぞー」の場合はビジュアルだ。船を縦にした姿なのだが、やや分かりづらい。“ぬりかべ”のような風貌はかなりユルいが、「そもそもコレってナニ?」という疑問のほうが先に出てしまう。PRイベントなどに登場しても、子供たちからかなりビミョーな反応だ、と担当者も苦しい胸の内を明かしてくれた。

呉市の「てつぞー」
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