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» 2013年09月10日 00時00分 UPDATE

博報堂・吉川昌孝のデータで読み解く日本人:「じぇじぇじぇ」「倍返しだ!」――ドラマの決めゼリフがなぜ流行語に?  (1/4)

「じぇじぇじぇ」(あまちゃん)や「倍返しだ!」(半沢直樹)など、今年の流行語は久しぶりにドラマの決めゼリフから生まれています。これまでの流行語は一発ギャグが多かったのですが、なぜ今年はドラマから生まれたのでしょうか。

[吉川昌孝,Business Media 誠]

博報堂・吉川昌孝のデータで読み解く日本人:

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 30年以上にわたり生活者を研究し続けてきた「博報堂生活総合研究所(生活総研)」。同研究所の主席研究員である吉川昌孝氏が、生活総研オリジナル調査「生活定点」などのデータを用いて、“時代の今とこれから”を読み解きます。

 「生活定点」とは、1992年から20年間にわたって隔年で実施している時系列調査。衣食住から地球環境意識に至るまで、人々のあらゆる生活領域の変化を、約1500の質問から明らかにしています。現在、生活総研ONLINEで20年間のデータを無償公開中。こうした生活者データから得られる“ターゲット攻略のヒント”はもちろん、ビジネスパーソンの日々の仕事に役立つ“データを読み解く技術”などもご紹介していきます。


著者プロフィール:吉川昌孝

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 博報堂生活総合研究所研究員、および動態研究グループ・グループマネージャー。1965年愛知県生まれ。慶應義塾大学商学部卒、同年、博報堂入社。マーケティングプラナーとして得意先企業のマーケティング戦略立案業務を担当。2003年より生活総合研究所客員研究員となり、2004年より生活総合研究所に異動。2008年より未来予測レポート『生活動力』のプロジェクトリーダー。著書に『亞州未来図2010−4つのシナリオ−』(阪急コミュニケーションズ・共著)、『〜あふれる情報からアイデアを生み出す〜「ものさし」のつくり方』(日本実業出版社)などがある。2008年より京都精華大学デザイン学部非常勤講師。


 「じぇじぇじぇ」(あまちゃん)に「倍返しだ!」(半沢直樹)と、久しぶりにドラマの決めゼリフから流行語が生まれている今年。昨年の流行語大賞は一発ギャグの「ワイルドだろぉ」でしたが、SNSの影響もあり、その生まれ方に変化が起きているようです。

yd_yoshikawa2.jpg ドラマ「半沢直樹」の主人公のセリフ「倍返しだ!」が流行語に(出典:TBSテレビ)

高視聴率ドラマだからといって、流行語が生まれるとは限らない

 これまでの流行語大賞を振り返ると、ドラマの決めゼリフが大賞を獲得したのは、遠く昔の1994年「同情するならカネをくれ!」(家なき子)までさかのぼらないとありません。実にそれから20年余、高視聴率を獲得するドラマは数々あれど(最近だと「家政婦のミタ」の40%超えや、「華麗なる一族」の30%超えなど)、タイトルが流行語大賞になることはあっても(2010年「ゲゲゲの〜」、2008年「アラフォー」)、ドラマの中のセリフが大賞に輝くことは一度としてなかったのです。

 今回流行している「じぇじぇじぇ」の「あまちゃん」が、朝ドラとしては「梅ちゃん先生」以来の久しぶりの平均視聴率20%超えだったり、「倍返しだ!」の「半沢直樹」がドラマとして今年初めて視聴率30%を超えるなど、高視聴率も流行の背景にあるとは考えられますが、どうもそれだけではなさそうです。

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