ストレスの多い人生を送ってしまった人が死ぬときに後悔する34のリスト(1/3 ページ)

» 2013年09月04日 07時00分 公開
[川嶋朗,Business Media 誠]

集中連載「人が死ぬときに後悔する34のリスト」について

本連載は、川嶋朗著、書籍『医者が教える 人が死ぬときに後悔する34のリスト』(アスコム)から一部抜粋、編集しています。

明日死ぬとしたら、あなたは人生を後悔しない自信がありますか? 人はいつ死ぬか分かりません。もしかしたら明日、いや、今日死んでしまうかもしれないのです。そのときに後悔をしても手遅れです。だからこそ、生きているいま、やるべきことをやらないといけないのです。

「なぜ生きたいのかを真剣に考えてこなかった」「やりたかったことができなかった」など、本書では、人が死ぬときに後悔することを34のリストにして紹介しています。来るべき死を他人事ではなく、自分にも必ず訪れる人生の義務のようなものととらえ、今生きている人たちが後悔なく、納得して人生をまっとうするためのヒントを提示しています。


著者プロフィール:

川嶋朗(かわしま・あきら)

東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック所長、医学博士。漢方をはじめとするさまざまな代替、伝統医療を取り入れ、西洋近代医学と統合した医療を担う。

「理想的な死とは何か」を考え、QOD(クォリティ・オフ・デス=死の質)を充実させることを提案。『医師が教える幸福な死に方』『すべての病は「気」から』ほか著書多数。


病気には、そうなってしまった「必然」がある

 病気と闘うために大切なことは、病気をつくってしまった原因を正すことです。

 だから私は「どうして病気になってしまったと思いますか?」と問いかけて、患者自身に自覚を促しています。

 クリニックに来る患者に聞くと「ストレスの多い人生を送ってしまったのがよくなかったんだと思います」と、多くの人が言います。

 他の病院で末期がんと言われ、余命を宣告された西崎さん(仮名、50代男性)も、ストレスの多い人生を送ってきていました。

 西崎さんに「どうして肺がんになってしまったと思いますか?」と聞くと、「やっぱりお酒でしょうかね」と彼は生活習慣を振り返りはじめました。西崎さんは商社マンでとにかく猛烈に働いてきて、接待でお酒の席も多かったそうですが、今まで健康を顧みたことがまったくなく、がんになって、治療のためにやっと休みを取ったというのです。

 多くの病気は心の影響を少なからず受けていて、自律神経のバランスが崩れれば内分泌系に影響を与え、ホルモンの分泌に影響が出れば代謝に影響を及ぼします。

 例えば30、40代の働き盛りの人は悩みのタネが尽きません。そのようなストレスに年中さらされていると、交感神経が優位になります。そして自律神経のバランスを崩すことによって、体になんらかの作用を及ぼしてがんを引き起こす一因となっている可能性があるのです。

 肉体と心は連動しています。病気の治療も、体だけ見ていては根本的な解決になりません。心が病んでいれば、必ずまた肉体に問題が表れてきます。これらの問題に対しては、残念ながら西洋医学では十分に対応できていません。統合医療のように、体と心、両方からのアプローチが欠かせないのです。

 こんなことを言うので私は医学界では異端児扱いされていますが、現代医療の問題は、医者が心と体を別物だと考えていることにあるのです。心と体は別物だとする西洋医学や、それを実践する医者に寄りかかり過ぎると、体だけを診て「もう治りません」と言う医者の言葉に打ちのめされて、患者は治るのをあきらめてしまうのです。あきらめてしまうと、治る見込みはありません。

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