蒸気機関車はどうやって動くの? 夏休みの自由研究は「鉄道」で杉山淳一の時事日想(3/5 ページ)

» 2013年08月23日 00時00分 公開
[杉山淳一,Business Media 誠]

自由研究のテーマを提案

鉄道と国語:駅にある「ことば」を集めてみよう

 あらためて眺めると、駅には言葉がたくさんある。駅名標、行き先表示、ホームの案内、きっぷ売り場、案内所、トイレは改札の外にあります、などなど。そんな言葉をたくさん集めて、その意味や役割について調べてみよう。トイレなどは言葉ではなくマークの場合もあるから、それは図画工作のテーマになるかもしれない。

 低学年なら読めない漢字を挙げて調べてもいいし、高学年なら駅の略図を描いて、同じ意味の言葉がどの場所にあるか探してもいい。案内表示が本当に役立っているのか、間違いやすくはないのか、いろいろ考えてみると面白い。お客さん向けの言葉だけではなく、信号機の名前など鉄道員向けの言葉もある。仕事の邪魔にならないころに、駅員さんに尋ねてみよう。中学生なら、駅の英語表記に注目してもいいかもしれない。

駅は言葉に満ちている

鉄道と算数:この路線に車両はいくつ必要かな

 駅には電車が何本もやってくる。3分置きなら1時間に20本の列車が発着する。では、その路線に必要な列車の車両数(編成数)は20本だろうか。違うはずだ。同じ電車が何回もやってくる。まずは電車に付いている番号を調べてみよう。起点から終点までの距離が短い路線なら、1時間のうちに、同じ番号の電車が何回か通るはずだ。

 低学年なら車両の番号を控えて数えてみる。この「車両の番号を調べる」は、英語で「トレインスポッティング」という。鉄道趣味の原点だ。まだ個人用カメラがない時代、鉄道ファンはひたすら列車の絵を書き、あるいは番号をノートに書き留めて、その車両の「どこに傷がある」とか「今日から車体のペンキを塗り替えた」などと発見して楽しんだ。

 高学年なら、路線の距離、所要時間、運行間隔を元に、その路線の時刻表を再現するなら、いったい何本の編成があれば足りるかを計算で求めてみよう。中学生なら一次方程式が作れる……かな。おじさんは数字に弱いので、ぜひ確かめてみて。

短い路線に電車はいくつ必要か?

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