増税後、価格表示はどれがいい?――「税抜表示」を望む人は2%

» 2013年08月13日 10時12分 公開
[Business Media 誠]

 2014年4月に消費税が実施されると、現在では認められていない「税抜表示」(本体価格のみの表示)が、税抜であることが明示されていれば、条件付きで認められるようになる。「税抜表示」は、増税後に本体価格が値上がりしたかどうかが分かるというメリットはあるが、その一方で最終的に支払う税込金額が分かりにくい。

 そこで、現在の表示価格の商品について、税込表示から税抜表示まで、9つのパターンを示し「最も良いと思うもの」を選んでもらった。その結果、最も多かったのは「税込表示」に「本体価格」と「税額」までが記載(40.1%)されているものであることが、博報堂の調査で分かった。

 税率引き上げ後に「税込表示」に「本体価格+税額」というパターン(48.1%)を支持する人は約1.2倍に増加し、その傾向は強まっている。一方、「税抜表示」を支持する人は、引き上げ後も2%程度と非常に少ない結果となった。

5%税率で税込750 円の商品について、現在と税率引き上げ後、それぞれの表示のどれが「最も良い」と思うか(出典:博報堂)

食料品・日用品についての表示

 2014年の消費増税時に、税込金額、税抜金額のいずれもが表示可能になることについて、どのように感じているのだろうか。この質問に対し、「店によって表示方法が異なると混乱する」(87.7%)、「商品を手に取る時点で消費税額を含む支払金額すべてを把握したい」(81.9%)、「これまでのまま税込表示に統一されている方が混乱がない」(77.5%)といった声が目立った。「税込表示と税抜表示が混在することについて、不安を感じている人が多いようだ」(博報堂)

 商品カテゴリーごとに、どのような価格表示がいいのか聞いてみたところ、食料品や日用品については「税込表示がよい」「税込と税抜の併記表示がよい」が45%前後に。一方で、通信費・光熱費などの公共料金や、家電や自動車などの高額商品カテゴリーになると「併記表示がよい」という人が50%を超えた。ちなみに「税抜表示がよい」と答えた人は、非常に少なく、すべてのカテゴリーで3%未満だった。

商品カテゴリーごとに、どのような価格表示がいいのか(出典:博報堂)

 インターネットによる調査で、20〜60代の男女1000人が回答した。調査期間は7月19日から22日まで。

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