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» 2013年08月13日 08時00分 UPDATE

絶対に達成する技術:「いいね!」は、ときにあなたの成長を止める (1/2)

目標達成に必要なのは「気軽な共感」ではありません。量ではなく、質を重視したフィードバックをし合ってください。お互いの目標達成に関わり合うことこそが、チームの価値です。

[永谷研一,Business Media 誠]

集中連載「絶対に達成する技術」について

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本連載は、永谷研一著、書籍『絶対に達成する技術』(中経出版)から一部抜粋、編集しています。

あなたは「いつも目標を達成する人」は、どんな人だと思いますか? 根性がある人、負けず嫌いな人……、いろんな人を思い浮かべるかもしれませんが、目標を達成できる人とは特別な能力を持った人ではありません。

目標達成とは、根性論や気合いとは無縁の、単なる「技術」なのです。やる気があるかどうかも、関係ありません。やり方を知っているか、知らないか。それだけです。つまり、「すごい人」や「才能に恵まれた人」だけが使えるものでははなく、誰でもマスターできるということです。そして、一度その方法を身につけると、そこから少しずつあなたの可能性が広がっていくのです。

本書では、目標を達成したい、少しでも自分を成長させたいと願う多くの前向きな人たちに向けて「5つの技術」をやさしく解説しています。さまざまな企業で「目標達成」の研修を行い、それぞれの人の「目標設定」と数カ月後の「実際に達成できたのか」のデータをのべ1万人以上にわたって分析したプロフェッショナル・永谷研一が、“絶対に目標達成できる技術”を教えます。


著者プロフィール:

永谷研一(ながや・けんいち)

発明家、株式会社ネットマン 代表取締役。

1966年静岡県沼津市生まれ。東芝テック、日本ユニシスを経て、99年4月、学校や企業の教育にITを活用した「学び合う場つくり」を提供する、株式会社ネットマンを設立。

心理学や行動科学などの豊富な知見をベースに、教育用ITシステムの企画や開発、運営を行う。また、日立、三菱東京UFJ銀行、旭化成グループ、楽天、キヤノンMJといった企業での「目標達成」「習慣化」などの研修を行うほか、明治大学、東海大学などでキャリア開発研修の講師を務める。

人材育成系のITシステムで日本初の特許のライセンス保持者。2005年特許出願。2007年日本で取得完了。2012年米国にて取得を成功。

2001年よりケータイを活用した授業システムを提供しているパイオニアであり、現在佐賀県武雄市教育委員会のiPad利活用教育のアドバイザーなどでも活躍中。

NPO人材育成マネジメント研究会理事長も務める。日本の元気を取り戻すべく教育イノベーションを提唱し、全国に未来を創る教育イノベーターを生み出すことに注力している。


勘違いするな。共感だけでは足りない

 最近、SNS(ソーシャルネットワークサービス)が大流行しています。「ゆるい関係」で人と人をつなげていく、画期的なシステムです。

 みなさんは、SNSの中で人とどのような会話を行っているでしょうか。SNSは気軽なコミュニケーションによる「共感のネットワーク」です。人と人がつながり共感が広がっていきます。Facebookの「いいね!」に代表されるように、気軽に「共感」を伝えることができます。

 「共感」を伝えることに慣れるのはとてもよいことです。しかし一方で「軽すぎる共感」になっているのではないかという心配もあります。本当に相手のことを真剣に考えて共感しているのかどうか、疑問があります。感受性が鈍感になっているのではないかと不安になるのです。

 私はITを人材育成に生かすという仕事柄、人と人のコミュニケーションの質にこだわっています。単なるおしゃべりでは上昇志向にならないからです。

 ときどき「社内のSNSが盛り上がらないんです。どうしたらよいでしょう」と相談を受けます。私は決まって「なぜ盛り上がる必要があるんですか?」と答えます。社内の人と交流し、お互いに共感することは楽しいかもしれませんが、発展性があまり見られないのです。コミュニケーションの量が多いことがいいことだと勘違いする傾向もみられます。

 目標達成において価値のあるコミュニケーションは「自分の行動に対して気付きを与えてくれること」です。量ではなく、質を重視したフィードバックなのです。

 薄っぺらな共感では、癒されることはあっても気付きにはつながらないでしょう。目標達成における相互フィードバックは、「共感」のために行うものではありません。あくまでも、お互いの目標達成が目的です。

 そのため、ときには厳しい内容になる可能性もあるのです。それでも「ありがとう」と受け止め、考えて気付いたら自分の行動を変えていくことで目標達成に近づくのです。SNSに慣れた人は「気軽な共感」が得意になりますが、それは危険信号かもしれません。目標達成のためには、共感だけでは足りないのです。

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