大学7年生の学生が、途上国に“最高の授業”を届けられた理由仕事をしたら“なんちゃってグローバル君”がいた(4)(5/7 ページ)

» 2013年07月31日 08時10分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

実践する力

土肥:税所さんが持っている「3つの力」の2つめは「実践する力」かなと思っています。例えば、バングラデシュの首都ダッカに行ったときには、ダッカ大学の正門前で100人の学生をつかまえて、インタビューをしたそうですね。「大学受験時に予備校に通っていましたか?」「予備校の最高の先生は誰ですか?」といったことを聞いてまわったとか。こんなことはなかなかできないですよ。

税所:さすがにひとりでやるのは怖いですね。その時は大学の先輩がいたので、一緒になって話を聞いて回ることができました。

土肥:そうした行動力は小さいころからあったのでしょうか?

税所:中学2年生のとき、新聞で「カンボジアに井戸を送ろう」といったプロジェクトの記事を読みました。それを読んで「じゃあ、全校生徒でやってみてはどうかな」と思って、みんなに声をかけて、空き缶を拾うことから始めました。回収した空き缶をお金にかえて、それを送金しました。新聞を読んだときに「これだ!」と思って、行動した。みんなを巻き込んで動いたのは、それが初めての経験ですね。

土肥:税所さんから見て「あ〜この人、なんで動かないんだよ〜」と感じられることはありますか?

税所:プロジェクトを進めるうえで、チームの中では役割分担が決まっています。ボクには「動く」役割が与えられているのですが、副代表は「まとめる」役割がある。ボクは「とにかくやってみようよ」と暴走しがちなのですが、副代表はリスク管理が上手なので「まあまあ」といった感じでブレーキ役をしてくれる。お互いの長所と短所を生かしているので、チームが動いているのかなあと思っていますね。

パートナーマヒンと。バングラデシュにて

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