本部は一方的に解約できるのか? アイスケースの中に入り込んだ、例の店を考えるとあるコンビニオーナーの経営談議(2/5 ページ)

» 2013年07月22日 06時00分 公開
[川乃もりや,Business Media 誠]
誠ブログ

本部は一方的に解約できるのか?

 本題に入る前に、以下の内容は筆者の推測であることをお断りしておく。

 今回のケースはSNSでの不祥事拡散から即時解約ということだが、いくつかの疑問が残る。

本部は一方的に解約できるのか?

 以前、筆者は『コンビニ本部が契約解除をおこなう時』と題したブログを書いたが、これはオーナー側が明らかに契約違反を起こした場合だ(関連記事)。この事例では、両者言い分はあるものの、契約書が土台となって解約行為が行なわれている。

 今回は、不適切な行為がSNS上で拡散、それに対する罰という形での閉店だ。どこのチェーンも契約書に、チェーンの評判をおとしめたら解約という項目があるはずなので、ブログで紹介した店舗と同様、コンビニ本部の対応にブレはない。

 しかし今回の件は、店舗へのクレームだ。クレームは、どんな店舗でも発生する。「クレームが入ったから=チェーンの評判をおとしめた」とするには、早計ではないだろうか(それほどSNSの拡散力にパワーがあるのだろう)。最終的に民事で争われた場合、コンビニ本部も無傷ではいられないと筆者は考えている。

 店舗側から見ればある意味、横暴な対応と言える。しかし、近隣の同一チェーン店舗にしてみれば、巻き添えを食う可能性が高いので横暴でもなんでもない。もし、筆者の店舗の近くで同じようなことがあったら「さっさと閉めろ」と、本部に詰め寄るだろう。

コンビニの本部は一方的に契約を解約できるのか? (写真と本文は関係ありません)